ニュース速報

ファーストリテ、今期営業利益予想を下方修正 円安・IT投資コスト増で 

2019年04月11日(木)16時13分

[東京 11日 ロイター] - ファーストリテイリング<9983.T>は11日、2019年8月期(国際会計基準、IFRS)の業績予想を下方修正すると発表した。国内ユニクロ事業で円安による原価率の上昇や、IT投資増加による経費率の上昇などが影響した。

連結売上収益の予想は2兆3000億円に据え置いたが、営業利益は2700億円から2600億円に、税引き前利益は2700億円から2600億円にそれぞれ引き下げた。当期利益見通しは1650億円で据え置いた。

トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト17人の営業利益予測の平均値は、2589億円となっている。

2018年9月─19年2月期の売上収益は、前年同期比6.8%増の1兆2676億円、営業利益は同1.4%増の1729億円、税引き前利益は同5.5%増の1742億円、当期利益は同9.5%増の1140億円だった。

同期間の国内ユニクロ事業の営業利益は同23.7%減、海外ユニクロ事業は同9.6%増、ジーユー事業は同54.3%増、グローバルブランド事業は前年同期の56億円の赤字から31億円の黒字に転換した。

国内ユニクロ事業は、売上収益も同0.5%減の4913億円となり、減収減益となった。既存店売上高も同0.9%減。

12月、1月の気温低下でヒートテックなどの冬物が好調だったが、10月、11月の暖冬で防寒衣料の需要が悪く苦戦した。

一方、収益面では、社内為替レートの円安による原価率上昇や冬物商品の値引き販売強化による売上総利益率の低下に加え、Eコマース販売の拡大による物流費比率の上昇や、IT投資の増加などで減益となった。

海外ユニクロ事業は、増収増益。なかでも中国大陸では、約20%の増収増益を達成。米国では、営業収益が黒字に転換した。

(田巻一彦)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国投資家、転換社債の購入拡大 割安感や転換権に注

ワールド

パキスタンで日本人乗った車に自爆攻撃、1人負傷 警

ビジネス

24年の独成長率は0.3%に 政府が小幅上方修正=

ビジネス

ノルウェー政府系ファンド、ゴールドマン会長・CEO
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 6

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 10

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中