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エチオピア航空事故機の機長、737MAX機の模擬訓練受けず=同僚

2019年03月22日(金)10時55分

[アディスアベバ 21日 ロイター] - 乗客乗員157人が死亡したエチオピア航空の墜落事故で、事故機を操縦していた機長がボーイング737MAX8型機のフライトシミュレーターによる飛行訓練を受けていなかったことが、同僚パイロットの話で明らかになった。

このパイロットはロイターに対し、事故機を操縦していた機長は3月末に短期研修を受ける予定だったと語った。エチオピア航空は約2カ月前にボーイングから新型シミュレーターを受け取ったという。

737MAX機を巡っては、昨年10月にもインドネシアのライオン航空が墜落事故を起こしている。いずれも離陸後間もなく機体の制御にトラブルが生じており、機体を自動制御する新システム「MCAS」の安全性やパイロットが同システムの機能を十分に把握していたかが問題視されている。

同僚パイロットはMCASについて「ボーイングからマニュアルは送られてこなかった」とし、「MCASについてはボーイグではなく、メディアからより多くの情報を得ている」と語った。

航空安全コンサルタントのジョン・コックス氏は、ボーイングが従来機種の737NGと737MAXの違いを大きく取り上げなかったことが引き金となり「パイロットが違いの大きさを理解していなかった恐れがある」と指摘した。

*写真を追加しました。

ロイター
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