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ボーイング737MAX運航停止、数週間継続も 仏は記録解析へ
[ワシントン/パリ/アディスアベバ 14日 ロイター] - エチオピアで墜落事故を起こしたボーイング
フランスでは航空事故調査局(BEA)が、墜落機から回収したブラックボックスの解析に着手する見込みだ。
ボーイングは、米シアトル近郊の工場で生産している737MAXの引き渡しを停止したことを明らかにした。ただ、生産は継続するとした。
下院の航空関連委員会幹部であるリック・ラーセン議員(民主党)は、米連邦航空局(FAA)当局者との会合後、ソフト修正には数週間を要し、すべての航空機へのインストールは「少なくとも4月を通じて」行われるとの見通しを示した。追加のトレーニングが必要になるとも述べた。
ボーイングはこれまでに、「今後数週間に一連の737MAX機で」ソフト修正を行う方針を示している。
エチオピアで墜落した737MAX8型機から回収した飛行データとコックピット内の音声を録音したボイスレコーダーは仏BEAに渡された。BEAは15日に解析を始める予定だが、初期解析には数日を要する可能性があるとの見方を示した。
米運輸安全委員会(NTSB)はブラックボックスの解析に向け、調査官3人をフランスに派遣すると発表した。
エチオピア航空の広報は、墜落した302便のパイロットが事故発生前、飛行制御に問題が発生したと報告し、空港への引き返しを管制に求めていたことを明らかにしている。
日本では国土交通省が14日、737MAX8型機と同9型機の日本への乗り入れを停止すると発表した。
世界各国による運行停止に伴い、737MAX機は世界中で運行される371機の飛行が停止されている。
ガルーダ・インドネシア航空
737MAXの予約は5000機近くに上り、業界では金銭面で大きな影響が生じることが予想される。ただ、格付け会社ムーディーズは、墜落事故の余波がボーイングの格付けに直ちに影響する可能性は低いとの見方を示した。
ボーイングの広報担当者は、737MAXの生産を継続する一方で、状況を見極めるとコメントした。
米国とカナダの両政府が737MAXの運航停止を決めたことを受け、両国の航空各社は顧客からの問い合わせや当局の決定に伴う欠航便への対応に追われた。
トランプ米大統領はホワイトハウスで記者団に対し、「ボーイングは早急に解決策を見いだす必要がある」と述べ、運航停止が短期間にとどまることを望むとした。
FAAは13日、インドネシアで昨年10月に起きたライオン航空の737MAX墜落事故以降にボーイングが進めているソフト修正は完了までに数カ月かかると説明している。