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ドル110円後半、米中交渉の主要分野で覚書準備
[東京 21日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、わずかにドル安/円高の110円後半。朝方の取引でドルは実需の売りなどに押され一時110円半ばまで下落したが、米中貿易交渉の主要な構造問題で6つの覚書が準備されているとの報道が伝わると、米長期金利が上昇し、それに呼応して110.85円まで上昇した。
ドルは朝方の取引で110.59円まで下落。しかし、その後、米中貿易交渉で、技術移転、知的財産権、サービス、為替、農業、非関税障壁と主要な構造問題で覚書が準備されているとのロイターの報道を受け、米長期金利が強含み、ドルも110.85円まで上値を伸ばした。
米10年国債利回りは、朝方の2.6393%から2.6698%付近まで上昇した。
午後に入ってドルは伸び悩み。
テクニカル的にも年初来、上値を押さえている200日移動平均線が走る111円前半へ接近してきたことで「戻り売りが出やすい」(トレーダー)という。
さらに、ユーロ/円の126円には強い上値抵抗線があるとされ、この日のユーロ/円は125.80円まで上昇した後、反落した。
前日の取引では、1月29―30日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が予想よりハト派ではなかったとの一部の市場参加者の見方を反映し、ドルが強含んだ。
ただ、議事要旨の内容に関する解釈は分かれ、一部の参加者が年内あと1回の利上げを見込む一方で、他の参加者はFRBが一段とハト派化したと判断し、今年の利上げはないと予想する。
議事要旨では、資産買入の縮小停止時期を今年後半と示し、近々、バランスシートの目標水準や縮小ペースについて発表する方針が示された。
この日、動きが目立ったのは豪ドル。
1月の就業者数が前月比3万9100人増と予想を上回ったことで、79円前半から後半へ一時上昇したが、ウエストパック銀行がまとめた8月と11月の連続利下げを予想するリポートが話題となって、再び79円付近へ急反落した。「先物市場は年内利下げを1度も織り込んでおらず、その意外性が話題を集めたようだ」(トレーダー)という。
豪ドルは午後に入っても落ち着かず、一時78.63円まで下落した。
ドル/円
午後3時現在 110.71/73 1.1334/38 125.51/55
午前9時現在 110.73/75 1.1344/48 125.64/68
NY午後5時 110.85/87 1.1335/39 125.67/71
(為替マーケットチーム)