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日経平均は小幅続落、朝安後下げ渋り 売買代金は連日で2兆円割れ

2019年01月23日(水)16時01分

[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅続落した。前日の米国株安を嫌気した売りが先行し、下げ幅は一時180円を超えた。朝安後は米株価指数先物の上昇などを支えにプラスに転じた。日銀は市場の予想通り金融政策の現状維持を決定。値がさ株に買い戻しが入り指数は強含む場面はあったが、買いは続かず軟化した。東証1部売買代金は3営業日連続で2兆円を下回った。

騰落率は日経平均が前日比0.14%安。TOPIXが同0.60%安となった。セクター別で上昇したのは情報・通信と精密機器の2業種のみ。下落率上位には石油関連が入り、ゴム製品、パルプ・紙、小売などが安い。

株式市場の一部では、日銀がETF(上場投信)の買い入れ方針を見直し、実質的な浮動株比率が低下した値がさ株を抱える日経平均連動型ETFの買い入れ比率を低下させるとの思惑が広がっていた。だが今回、方針変更はなく、日経平均へのウエートが高いファーストリテイリング<9983.T>の需給懸念が後退。同社株が後場にプラスに転じ、指数の押し上げに寄与した。

日経平均をTOPIXで割ったNT倍率<.NTIDX>は前日の13.25倍から13.31倍に上昇した。ただ弱含みで推移する上海株が重しとなり、日経平均はプラス圏を維持できず取引を終えた。

松井証券・シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏は「企業の決算発表を受け、材料出尽くしと受け止めた買い戻しが発生しやすい局面。下げにくい地合いにあるが、中国景気の減速懸念を背景に、どこまでショートカバーで持ちこたえられるかは微妙な状況にある」と指摘。「高値圏でもみあいを続けながら下に流れるタイミングを探るような動きになりそう」と話す。

個別銘柄ではジャパンディスプレイ(JDI)<6740.T>が急伸。米ウォールストリート・ジャーナル紙電子版が22日、JDIが台湾のタッチパネル部品製造のTPKホールディングスと中国の国有ファンドのシルクロード・ファンドと資本提携交渉に入っていると伝えた。経営再建の進展に期待した買いが入った。

半面、SUBARU<7270.T>がさえない。同社が16日夜から群馬製作所(群馬県太田市)での完成車の生産を停止していることが明らかになり、業績に及ぼす悪影響が懸念された。

東証1部の騰落数は、値上がり469銘柄に対し、値下がりが1586銘柄、変わらずが72銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20593.72 -29.19

寄り付き    20453.44

安値/高値   20438.22─20686.29

TOPIX<.TOPX>

終値       1547.03 -9.40

寄り付き     1545.56

安値/高値    1543.44─1556.45

東証出来高(万株) 115188

東証売買代金(億円) 19222.11

ロイター
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