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ドル108円後半、アジア株高で円じり安
[東京 15日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点からドル高/円安の108円後半で推移している。アジア株が軒並み高となる中、リスク回避ムードが後退。円とドルが弱含みとなった。
日本の連休明けは、主要通貨の中で円が最も大きく売られた。下落して始まった日経平均が上昇へ転じたほか、中国株も前日の下げから切り返すなど、アジア株が堅調展開となったことで下げ幅を広げた。ドルは朝方の108円前半からじり高となった。
円は他通貨に対しても下落。豪ドル/円が77円後半から78円前半へ買われ、NZドル/円も73円後半から74円前半へ上昇し2週間ぶり高値をつけた。
市場では、トランプ米大統領が14日に「中国とは妥結できると思う」と発言したこと、中国国家発展改革委員会が今年の経済は「良いスタート」を切れるよう目指すとの声明を公表し一段の支援措置を講じる可能性をにじませたことなどが話題となっていた。
しかし、こうしたリスクオンムードが持続するかは不透明だ。メイ英首相の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)協定案の議会採決を控え、ポンドが激しい動きとなる可能性に警戒が必要との声が多数上がっている。
市場では、今回はいったん否決となりその後の修正案で妥協、とのシナリオを描く参加者が多いものの、不測の事態となれば今月3日のドル/円のように、ポンドが「短時間で大きく値が振れるリスクがある」(トレーダー)という。
通貨オプション市場では、ポンドの1週間物の予想変動率が対円で13%台と、昨年12月後半の5%台から大きく上昇。対ドルでも14%台と同4%台から急上昇している。半年物などは「1.20ドルを下抜ける確率と、1.40ドルを上抜ける確率をともに2割程度織り込んでいる」(外銀)と見通しは真っ二つに分かれており、波乱含みの様相だ。
ドル/円
午後3時現在 108.70/72 1.1481/85 124.82/86
午前9時現在 108.22/24 1.1470/74 124.15/19
NY午後5時 108.16/17 1.1474/79 124.02/06
(為替マーケットチーム)