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ドル110円付近、4カ月ぶり安値 円高リスクが表面化
[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の110円付近。ドルは仲値前に110.05円まで下落したが、その後は日経平均が前営業日比で1000円を超える下げ幅となったものの下げ渋った。しかし、午後3時にかけてドルは110円ちょうどまで下落し、4ヵ月ぶり安値を更新した。
ドルは午前9時前に110.46円と高値をつけたあと仲値にかけて反落。110.05円まで下落した。その後は日経平均が大幅安になったにも関わらず、いったん持ち直したが、日経平均の引けにかけて心理的節目の110円ちょうどまで下落した。
110円を下回ると主なテクニカルサポートが見当たらないため、108円台までの下げが現実味を帯びるという。「これまではドル安だったが、ここからは円高がメインテーマとなりそうだ」(FX会社)。
市場では、23日のムニューシン財務長官と大手米銀トップの電話協議について、「なんの目的で協議したのか、わからない」(外銀)との声が複数聞かれた。
米国株式相場が下落する中、ムニューシン米財務長官は23日、大手米銀トップと電話協議を行った。同米銀のCEOらは貸し出しに充てる潤沢な流動性があることを確認した。
市場では「米銀にはなんら流動性問題がないなか、株安を止めたいというトランプ大統領の意向を受けて、ムニューシン長官が動いたのではないか」(前出の外銀)という。
財務省によると、ムニューシン長官は24日にも、金融市場に関する大統領の作業部会で、金融監督当局者で構成する「プランジ・プロテクション・チーム」の電話会議を行う。
「危機でもないのに、当局が危機時の対応を進めていることで、米国株はますます底入れから遠ざかってしまうだろう」(邦銀)との意見が聞かれた。
「米国株の厚化粧が剥げ落ちたことで、トランプ政権の厚化粧もまた溶解してきている」(同)という。
トランプ氏は24日、自国経済が抱える唯一の問題が米連邦準備理事会(FRB)であるとの認識を示した。同氏はツイッターで「FRBは市場感覚に対する認識がない」とし、貿易戦争や強いドル、壁を巡る政府機関閉鎖について理解していないと指摘した。
ドル/円
午後3時現在 110.00/01 1.1412/16 125.59/63
午前9時現在 110.30/32 1.1400/04 125.77/82
NY午後5時 110.43/47 1.1399/00 126.02/06
(為替マーケットチーム)