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ドル112円付近、株安と米長期金利低下を嫌気
[東京 20日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べドル安/円高の112円付近だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果に対して早朝のドルは反応薄だったが、午後に入り日経平均が下げ幅を拡大し米長期金利が7カ月ぶりの低水準に落ち込むと、ジリジリと下値を切り下げた。
午前の取引でドルは、五・十日の実需のフローや米長期金利の一時的な反発を受け112.60円まで上昇。正午前に明らかとなった日銀決定会合には目立った反応を示さなかった。
午後に入り、日経平均が下げ幅を拡大し、米長期金利が前日つけた7カ月ぶりの低水準2.750%を割り込むとドルはじり安の展開となり、112.01円と2カ月ぶり安値をつけた。
FOMCの結果について市場では「FRBと市場の間に不協和音が出てきている。FOMCは玉虫色の内容だったが、より明確なハト派色を期待していた向きは、完全にはしごを外された」(国内金融機関)との意見が聞かれた。
FOMC声明文の冒頭では「11月のFOMC以降に入手された情報は、米国の労働市場が引き続き強まり、経済が強いペースで成長していることを示している」とされ、9月、11月のFOMC声明文同様に経済の強さが強調された。
また、政策金利の誘導レンジの「いくらかのさらなる緩やかな引き上げ」が適切と記され「いくらか」が付け加えられたが、11月の議事要旨では利上げの継続を示唆する同文全体の削除が検討されていたこともあり、この部分が残ったことが市場の失望感につながった。
米10年国債利回りは前日7カ月ぶりの低水準まで下げた後、午前の取引で2.79%台まで反発したが、午後に入って再び低下し一時2.7476%(ビッドサイド)を付けた。
「FOMCの結果については、市場は消化不良なところがある」(外為アナリスト)とされ、海外市場ではドルが112円を割り込むリスクが残っているという。
ドル/円
午後3時現在 112.06/08 1.1387/91 127.65/69
午前9時現在 112.39/41 1.1383/87 128.00/04
NY午後5時 112.47/49 1.1375/79 127.95/99
(為替マーケットチーム)