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日産から一部ずさんな検査あったと報告、リコール検討指示=国交相
[東京 7日 ロイター] - 石井啓一国土交通相は7日の閣議後会見で、日産自動車<7201.T>から、出荷前に機能の安全性などを確認する完成検査において新たな不正が社内調査で見つかったとの報告を受けたことを明らかにした。国交省として同社に報告内容の詳細を求め、「リコール(回収・無償修理)の要否について検討するよう指示した」と述べた。
石井国交相は、日産から「一連の完成検査の不適切事案を受けた自主点検の結果、SUBARU(スバル)<7270.T>同様のずさんな全数検査が一部の工場で行われていたことが確認されたとの報告を受けている」と説明。「今後の日産からの報告内容を踏まえて、対応が必要となる場合には厳正に対処したい」と語った。
日産では昨年9月以降、完成検査における無資格者による検査や燃費・排ガス検査でのデータ書き換えなどの不正が相次いで発覚し、今年9月には社外の弁護士らがこれまでの不正の全容を解明し、再発防止策を盛り込んだ最終報告書をまとめて公表したばかりだった。検査不正の発覚は今回で4回目となる。
新たな不正は、完成検査における全車両を対象とした全数検査という工程で見つかった。関係者によると、ブレーキなど複数の検査項目で定められた手順とは異なる方法で検査をしており、日産は12月中にリコールを国交省へ届け出る方向で調整しているという。
スバルも11月、ブレーキなどでの検査不正を受けて、9車種約10万台のリコールを届け出ている。
*内容を追加しました。
(白木真紀)