暗号資産(仮想通貨)ビットコインが16日、最高値を更新し、初めて5万ドル台に乗せた。機関投資家の買いが追い風となっており、メインストリームの投資家の間でも受け入れが進んでいるもようだ。

ビットコインは一時5万0602ドルを付け、その後は2.7%高の4万9100ドル。年初来の上昇率は約70%で、大部分は電気自動車(EV)メーカー大手テスラがビットコインに15億ドル投資し、ビットコインを決済手段として受け入れると表明したことを受けたものだ。

AJベルの投資ディレクター、ラス・ムールド氏は「多くの人がビットコインを受け入れ、通貨として利用すればするほど、メインストリーム通貨になる可能性が高まる」と指摘。「そうなれば、ビットコインに対する投機的な関心が一段と大きくなる」との見方を示した。

デジタル資産を手掛ける企業デジネックス(香港)のセールスマネジャー、ジャスティン・ダヌタン氏は「ビットコインは過去4─5日はレンジ相場となっており、失速モメンタムか値固め局面を示唆している」と指摘。「われわれは後者だと信じている」と述べた。

暗号資産ヘッジファンドARK36のジェイコブ・スカーニング氏は「最近の市場環境に加え、暗号資産や金融に絡むイベントの数々がこうした値動きにつながっている。個人的には長期見通しに強気だが、目先、大規模な価格変動が起きてもおかしくなく、ビットコインはなお非常に不安定だ」と話した。

イーサリアムも1.5%上昇し、最高値の1874.98ドルに迫っている。

ビットコインはここ数カ月、テスラのほかにも大口、小口双方の投資家から前例のない規模の買いを集めるなどしている。

ジョーンズ・トレーディングのチーフ市場ストラテジスト、マイク・オルーク氏は「デジタル通貨が主流になればなるほど、規制当局が注意を払うようになることをわれわれは一層見込むべきだ」と指摘。実際、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁とイエレン米財務長官は先月、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為に利用される恐れがあるとの懸念から、ビットコインの監督強化を呼び掛けている。

JPモルガンは先月、ビットコインは金のライバルとして台頭したとし、安全資産としての地位が確立されれば14万6000ドルまで上昇すると予想。市場ではビットコインが「デジタル版の金」になるとの見方も出ている。

ただ、セントルイス地区連銀のブラード総裁は16日、CNBCのインタビューに対し、ビットコインが金の競合相手になったとしても、ドルの支配が揺らぐことはないとの認識を示した。

[ロイター]
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