[ブリュッセル 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は9日、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対する第21弾の制裁案を発表した。EUのカラス外交安全保障上級代表(外相)は、銀行や暗号資産(仮想通貨)ネットワークのほか、ドローン(無人機)生産、石油精製・取引業者に重点を置いたと説明。資産凍結のほか、渡航や取引禁止などの対象に、約90の銀行を含む170の個人・団体を対象に追加した。

ロシアの金融システムを弱体化させ、ウクライナとの和平合意交渉を促すことが狙い。EU各国の大使に10日に提示され、協議される予定。承認には全会一致が必要となる。

原油価格上限を現在の水準で半年間維持することを提案。第三国の石油精製・取引業者も対象に含めた。ロシア産液化天然ガス(LNG)への規制強化や、「影の船隊」に30隻を追加も盛り込んだ。今回初めて水産物の輸入を制限したほか、防衛・航空宇宙分野にも使われる高性能合金の輸出規制も含めた。

今回の追加制裁で、対象銀行の総数は100行を超え、国際的なネットワークを持つロシアの金融機関213行の半数超を占めることになる。カラス氏は交流サイト(SNS)Xに「金融部門に深刻な打撃を与えることを意図している」と投稿。ロシアを中心とする約90行に対しては資産を凍結し、30行以上は取引禁止の対象とした。

ロシアの制裁逃れを手助けしているとして、11の暗号資産プラットフォームに対しても取引禁止を提案した。フォンデアライエン欧州委員長は記者団に、今回の措置は各国が採用するより厳しい暗号資産対策の基礎を築くものだと述べた。ロシアの主要銀行は2022年に国際決済ネットワーク「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から排除されたものの、ロシア企業は小規模な金融ネットワークを利用し制裁を回避してきた。

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