Nancy Lapid
[8日 ロイター] - 糖尿病や肥満症治療向けのGLP-1受容体作動薬について、女性が妊娠に気付く前の妊娠初期に使用を継続しても、過度に懸念する必要はないとする大規模なデータ分析結果が新たに示された。
米ハーバード大学T・H・チャン公衆衛生大学院の研究チームは、妊娠前にGLP-1受容体作動薬を使用していた女性3572人(うち2型糖尿病患者1467人)のデータを分析。妊娠初期まで投薬を継続した場合と、使用を中止した場合の結果を比較した。
個々のリスク要因を考慮して分析した結果、流産や死産、人工妊娠中絶などを合わせた非生存出生の割合は投薬を継続したグループで29.7%だったのに対し、中止したグループでは27.1%となり、統計的に有意な差は認められなかった。
また投薬を継続しても、低出生体重や高出生体重、あるいは主要な先天性奇形のリスクが著しく増加する傾向は見られなかったが、これらの評価値は不確実性を含んでいるという。
研究を主導したジェレミー・ブラウン博士は「生殖年齢の女性の間でGLP-1受容体作動薬の使用が一般的になる中、本研究は妊娠初期における意図しない使用に関して、一定の安心材料を提供する」と述べた。
デンマーク製薬ノボノルディスクのセマグルチド(商品名オゼンピック、ウゴービ)や、米同業イーライリリーのチルゼパチド(商品名ゼップバウンド、マンジャロ)などのこうした薬剤は、胎児への安全性が不明で、動物実験で潜在的なリスクが示唆されていることから、妊娠中の使用は推奨されていない。