[ロンドン 1日 ロイター] - S&Pグローバルが1日発表した3月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は51.6と、2月の50.8から上昇し、45カ月ぶりの高水準を記録した。
供給網の混乱が指数を押し上げる要因となったが、潜在的な需要は依然として鈍く、イラン紛争に伴うコスト増が脆弱な回復の重荷となっている。
中東での紛争は世界的な物流ネットワークを混乱させ、配送遅延を引き起こした。これが統計上の数値を押し上げる一方で、投入価格のインフレ率は2022年10月以来の高水準に達している。
3月の改定値(51.6)は、速報値の51.4からも上方修正された。指数は節目となる50.0を上回ると景況感の改善を示す。
S&Pグローバルのプリンシパル・エコノミスト、ジョー・ヘイズ氏は「中東の紛争はすでにユーロ圏の製造業に爪痕を残している」と指摘。海上物流の混乱による配送時間の急増に加え、原油・エネルギー価格の急騰が投入コストを押し上げていると述べた。
新規受注指数は、2月に記録した46カ月ぶり高水準に並んだものの、伸びは緩やかだった。
生産指数は52.0(2月は51.9)と7カ月ぶりの高水準を付け、3カ月連続で上昇した。
新規輸出受注は8カ月連続のマイナスから横ばいに転じ、メーカーに安堵感を与えている。
受注残は22年半ば以来初めて増加し、生産能力への圧力が見て取れる。一方で、企業は3月に人員削減のペースを速めた。
原油高を背景に投入コストのインフレ率は41カ月ぶりの高水準となり、メーカーは製品価格をここ3年強で最も速いペースで引き上げた。
ヘイズ氏は「紛争に起因するインフレ圧力が最終価格に転嫁されており、ユーロ圏の競争力を低下させている」と述べた。
先行きへの企業信頼感指数は、紛争がセンチメントを冷え込ませたことで5カ月ぶりの低水準に沈み、長期平均を下回っている。