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中東

クルド人参戦は危険な賭け

A Dangerous Opportunity for Iran’s Kurds

2026年3月12日(木)15時40分
モハメド・A・サリ (米外交政策研究所客員研究員)
イランとイラクとの国境付近でゲリラ活動を行うクルド系の戦闘員 LAURENT PERPIGNA IBANーHANS LUCASーREUTERS

イランとイラクとの国境付近でゲリラ活動を行うクルド系の戦闘員 LAURENT PERPIGNA IBANーHANS LUCASーREUTERS

<トランプがクルド人勢力にイラン攻撃支援を要請か、成功すれば政治的地位が向上、失敗すれば壊滅的打撃>


▼目次
湾岸戦争の苦い教訓
元凶は専制国家の共存

イランと米イスラエル連合の戦争は拡大の一途をたどっており、アメリカ政府がイラン国内のクルド系政党を取り込む方針を固めたとの報道もある。イラン国内のクルド人居住地域での蜂起を促す狙いがあるとみられる。

実際、2月末にはクルド系政党による連合が結成され、その代表を務めるモスタファー・ヘジュリがドナルド・トランプ米大統領と電話会談を3月初旬に行った。この紛争が始まって以来、トランプと直接協議したイラン反体制派の指導者はこの人物だけだ。

米軍とイスラエル軍はイランのクルド人居住地域で政府側施設への空爆を強化している。その軍事・治安機構の解体を狙った動きのようだ。民衆蜂起や、隣接するイラクのクルド人自治区からクルド系武装勢力がイラン領内に越境攻撃してくる展開を見越して、体制側の抵抗能力を事前に弱体化することがこうした攻撃の目的だろう。

クルド系メディアやSNS、専門家の見方などを見ると、クルド人の多くは参戦を「危険な賭け」であると同時に「歴史的なチャンス」でもあると捉えている。うまくいけばイラン国内におけるクルド人の政治的地位の向上が見込まれる。だが失敗すれば、イランだけでなくイラクのクルド人社会も壊滅的な打撃を受けることになる。

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