トランプの「承認」が投げかけた問い──韓国原潜と核不拡散体制の行方
Korea’s Nuclear Sub Dream
9月、釜山の韓国海軍創設80周年観艦式に参加の通常動力型潜水艦シン・チェホ号 KIM HONG-JIーREUTERS
<トランプ米大統領が韓国の原子力潜水艦建造を「承認した」と発言し、国際社会に衝撃が広がっている。非核保有国の原潜保有は核不拡散体制に新たな課題を突きつけ、米韓同盟、中国の反応、IAEAとの調整など、多層的な火種が浮かび上がっている>
▼目次
原潜目指す北朝鮮が「神経をとがらす」
核兵器開発能力は高まる
実は日本も原潜保有を検討?
ドナルド・トランプ米大統領は核実験再開を示唆して世界を驚かせた数時間後、もう1つ衝撃的な発表をした。韓国が原子力潜水艦を建造することを「承認した」とSNSに投稿したのだ。
韓国は長年、通常兵器を搭載した原潜(SSN)保有の可能性を探ってきた。だが、その韓国でさえトランプの決断には意表を突かれた格好だ。現実には多くの難題が待ち受けている。
現状では原潜を開発し配備しているのは核保有国だけだ。原潜開発は技術的に難度が高いばかりか、政治的にセンシティブな問題を伴う。それでも原潜保有を目指す非核保有国は韓国だけではない。オーストラリアとブラジルも長丁場を覚悟で計画を進めている。
この2国の原潜開発計画は、設計も核燃料のタイプや調達先も、外国のパートナーとの協力関係もそれぞれ異なる。
オーストラリアは防衛協力の枠組みAUKUS(オーカス)を通じて、米英との共同開発を目指している。
トランプ訪韓後に発表された米韓の共同ファクトシートなど、現時点で入手可能な資料を見る限り、韓国はオーストラリア方式を参考にすると考えられる。アメリカ、そして場合によってはもう1カ国と共同で潜水艦を設計・建造し、燃料を確保するやり方だ。
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