最新記事
サイバー攻撃北朝鮮、2月から各国の銀行サイバー攻撃で違法に資金獲得 米政府が警告
米政府は26日、北朝鮮のハッカーが世界中の銀行に不正アクセスし、違法な送金のほか、現金自動預払機(ATM)から不正に現金の引き出しを行っていると警告した。ローマで昨年1月撮影(2020年 ロイター/ALESSANDRO BIANCHI)
米政府は26日、北朝鮮のハッカーが世界中の銀行に不正アクセスし、違法な送金のほか、現金自動預払機(ATM)から不正に現金の引き出しを行っていると警告した。
政府は、財務省と連邦捜査局(FBI)を含む4機関が合同で作成したサイバーセキュリティー報告書で、北朝鮮による金融に関連したハッキング行為は一時は低調になっていたものの、今年に入り再び活発化したと指摘。「2020年2月以降、北朝鮮は複数の国の銀行を再び標的にし、国際送金を行ったり、ATMから現金を引き出したりしている」と警告した。
米当局は北朝鮮によるこうした不正行為を「ファスト・キャッシュ(Fast Cash)」戦略と名付け、背後に北朝鮮の対外工作機関である「偵察総局(RGB)」がいると指摘。こうした行為は16年から始まっていたが、最近になって手法が高度化すると同時に、規模も拡大したとしている。
国土安全保障省(DHS)のサイバーセキュリティー担当のブライアン・ウェア氏は、北朝鮮が金融部門などに対するサイバー攻撃能力を高めたとの認識を表明。サイバーセキュリティーや外交政策の専門家は、北朝鮮は制裁措置で財政が苦しくなっており、こうしたサイバー攻撃で得られた資金を政府の運営に利用しているという見方を示している。
【関連記事】
・コロナ感染大国アメリカでマスクなしの密着パーティー、警察も手出しできず
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・韓国、新型コロナ第2波突入 大規模クラスターの元凶「サラン第一教会」とは何者か
・韓国、ユーチューブが大炎上 芸能人の「ステマ」、「悪魔編集」がはびこる
2020年9月1日号(8月25日発売)は「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集。人と物の往来が止まり、このまま世界は閉じるのか――。11人の識者が占うグローバリズムの未来。デービッド・アトキンソン/細谷雄一/ウィリアム・ジェーンウェイ/河野真太郎...他