フランクフルトショーで見えた自動車業界EV移行を阻む課題
2017年9月13日(水)08時47分
大量失職の恐れ
電気自動車において、最も高額な部品はバッテリーだ。そのため、電気自動車の量産が始まれば、自動車用バッテリーで既に支配的な地位を築いている中国へと、欧州から契約や雇用が流れるとみられている。
コンサルティング会社アリックスパートナーズによると、バッテリーなど電気自動車のドライブトレインの製造には、従来車よりも人手が40%少なくて済む。そうなると、外部委託の影響を考慮する前でも、欧州のサプライヤーで11万2000人の職が失われるという。
IFO経済研究所は、2030年までにガソリン車を段階的に廃止した場合には、ドイツだけで60万人の雇用が失われると警告した。9月24日の総選挙で再選を目指しているメルケル首相は、独紙のインタビューで「(ガソリン車など)廃止の支持者ではない」と漏らした。
(Laurence Frost記者、Edward Taylor記者)
[ロイター]
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