最新記事

株式投資

投資はなにが面白い? 醍醐味は、お金儲けより「妄想」です

2017年7月14日(金)21時09分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

PIKSEL-iStock.

<投資家がいちばん楽しんでやっているのは、実はビジネスシミュレーションという"妄想"――カリスマ・ファンドマネジャーの藤野英人氏が説く「投資家脳」のつくり方とは?>

2014年から始まったNISA(少額投資非課税制度)や、今年から対象者が大幅に広がったiDeCo(個人型確定拠出年金)を利用して、株式投資を始める人が増えている。どちらも、個人資産をなんとか投資へ向けさせたい政府の意向による政策だ。

日本の家計の金融資産総額は、2016年末に1800兆円を突破して過去最高を更新した。このうち市場に流れ込んでいる資産は、株式等と投資信託を合わせて15.4%の280兆円(2017年3月末時点)。前四半期から約7.5%の増加となった。

だがその一方、現金・預金の全体に占める割合は51.5%で、金額にすると実に932兆円。しかも、2.3%という伸び率は過去最高だった。

これに対してアメリカでは、株式等の割合が最も大きく35.4%、投資信託の10.7%と合わせると46.1%にも上る。現金・預金の比率はわずか13.9%。ユーロエリアでも、現金・預金は34.6%で、株式等と投資信託は合わせて24.9%となっている(日本銀行資料より)。

あの「ひみつ道具」で投資家思考になる

現金が金融市場に回らなければ経済は活性化しない、このままでは日本経済は立ち行かなくなる、もっと投資の素晴らしさを知ってほしい――そんな思いで10年以上前から日本全国を巡り、日本の株式市場の発展に努めている「カリスマ・ファンドマネジャー」がいる。

レオス・キャピタルワークス代表取締役社長兼最高投資責任者の藤野英人氏だ。

最近はテレビにも積極的に出演している藤野氏だが、投資の魅力や社会的意義を伝える著書も数多く上梓している。なかでも、ずばりそのままのタイトルなのが『藤野さん、「投資」ってなにが面白いんですか?』(CCCメディアハウス)だ。

本書で藤野氏は、投資の面白さを一般読者にわかりやすく伝えるために、ある秘密兵器を使っている。それは、ドラえもんの四次元ポケットから次々と飛び出してくる「ひみつ道具」だ。

誰でも一度は「『タケコプター』で空を飛んでみたい」「いまここに『どこでもドア』があったら!」と思ったことがあるだろう。もし本当にタケコプターやどこでもドアが実現したら、あんなことやこんなことをしてみたい、そうすればあんな変化やこんな事態が起きるかもしれない、といった妄想を膨らませたはずだ。

藤野氏は、そうした妄想こそが投資の醍醐味であり、経済や社会の変化を予測する「投資家脳」を育てることになる、と説く。

妄想:もしタケコプターが実現したら?

ひみつ道具の妄想が、投資とどう関係があるのか? ひみつ道具の代名詞と言える「タケコプター」が実現した世界について、藤野氏は次のように妄想している。

まず、タケコプターの実現によって、電車通勤をやめて「タケコプター通勤」をする人が増える。すると朝の空が大渋滞になり、政府は慌てて空の交通規制を始める。そのうち飛行ルールが敷かれて免許制になり、「タケコプター教習所」ができるだろう。

イノベーションが起きれば、新たなビジネスチャンスも生まれる。空中での事故を補償する「タケコプター保険」が登場し、損害保険業界に特需が発生。さらに、空からの家宅侵入というトラブルに対処すべく警備会社が新たなサービスを始め、物流業界では「タケコプター便」が人気を集める。当然、関連する業界の株価は上がるはずだ。

ニュース速報

ワールド

トランプ氏が対北制裁強化へ署名、「兵器開発資金断つ

ビジネス

中国をA+に1段階格下げ、信用拡大リスク指摘=S&

ビジネス

日銀が政策維持、片岡委員「不十分」と反対 総裁「緩

ワールド

フィリピン中銀、予想通り金利据え置き インフレ予想

MAGAZINE

特集:対中国の「切り札」 インドの虚像

2017-9・26号(9/20発売)

中国包囲網、IT業界牽引、北朝鮮問題解決...... 世界の期待が高まるが、インドの実力と真意は不透明だ

グローバル人材を目指す

人気ランキング

  • 1

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 2

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 3

    トランプ、北朝鮮の「完全破壊」を警告 初の国連演説で

  • 4

    ロヒンギャを襲う21世紀最悪の虐殺(前編)

  • 5

    世界初の頭部移植は年明けに中国で実施予定

  • 6

    ラットの頭部移植に成功 年末には人間で?

  • 7

    北朝鮮軍「処刑幹部」連行の生々しい場面

  • 8

    女性が怯えて生きるインドのおぞましい現実

  • 9

    中国で性奴隷にされる脱北女性

  • 10

    北朝鮮暴走に対する中国の見解――環球時報社説から

  • 1

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 2

    ビンラディンの「AVコレクション」が騒がれる理由

  • 3

    強気の北朝鮮 メディアが報じなかった金正恩の秘密演説

  • 4

    iPhone新作発表に韓国メディアが呼ばれなかった理由

  • 5

    AV強要の実態に、胸を締めつけられ、そして驚かされる

  • 6

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 7

    性科学は1886年に誕生したが、今でもセックスは謎だ…

  • 8

    中国は北朝鮮に侵攻して核兵器を差し押さえるか?

  • 9

    トランプ、北朝鮮の「完全破壊」を警告 初の国連演…

  • 10

    iPhoneX(テン)購入を戸惑わせる4つの欠点

  • 1

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 2

    「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない「仲間」たち

  • 3

    ビンラディンの「AVコレクション」が騒がれる理由

  • 4

    北朝鮮問題、アメリカに勝ち目はない

  • 5

    iPhoneX(テン)購入を戸惑わせる4つの欠点

  • 6

    強気の北朝鮮 メディアが報じなかった金正恩の秘密…

  • 7

    イルカの赤ちゃんはなぶり殺しだった

  • 8

    ダイアナが泣きついても女王は助けなかった 没後20…

  • 9

    iPhone新作発表に韓国メディアが呼ばれなかった理由

  • 10

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

全く新しい政治塾開講。あなたも、政治しちゃおう。
日本再発見 シーズン2
ニューズウィーク試写会「ザ・サークル」
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版 別冊

0歳からの教育 知育諞

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2017年9月
  • 2017年8月
  • 2017年7月
  • 2017年6月
  • 2017年5月
  • 2017年4月