最新記事

キャリアアップ特集

「折れない心」を持っている人には、信頼できる人間関係がある

2017年5月22日(月)15時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

難しい話し合いの前には予行演習をする

職場でいきなり難しい話し合いの場に立たされてしまったときは、なんとかしてしばらくその場を離れ、自分が何を言いたいのかを考えよう。「即答」してしまいたくなる衝動に駆られても、それは避けること。

話し合いの予行演習は、どういう言葉を使うかまで綿密に考えてしっかりと行おう。「ジルの仕事ぶりについて本人に話そう」とか「マイクに解雇を予告しなければ」というように曖昧に考えるだけではいけない。何と言って話し合いを設定するか、どういう言葉で話を切り出すかということまで含め、実際に使う言葉に焦点を当てて考える必要がある。何も考えずに始めると、自己防衛的な反応を引き起こすだけだ。

「君の仕事へのかかわり方には、少し問題を感じているんだ」などと切り出せば、対立モードになってしまう。だが「どうだい、新年を迎えた気分は?」といったところから始めれば、慎重に手応えを確かめながら話を進めていける。曖昧で真実を確かめようがない言い方(「偶然、耳にしたんだが」のような言い方)は避けよう。

何を必要としているかを相談する

困難な課題を与えられて、それをやり遂げなければならなくなったときは、そのためには自分には何が必要かを時間をかけてまわりの人に伝えよう。非現実的な手段を求めろとか、困り果てた姿を見せろと言っているのではない。与えられた目的をどのように達成するかを考えろということだ。仕事をやり遂げるために必要なツールは何かを考えなければ、自らを失敗に追い込んでしまう。

複雑な仕事で、やり終えるまでに数時間以上かかりそうであれば、きちんと見通しを立てるべきだろう。仕事に必要な時間を交渉し、ほかの仕事のうち当面どれを遅らせることができるかについて考え、それを周囲の人と申し合わせておくのも、仕事を引き受ける時点でできることの一つである。

次に、仕事をやり遂げるには何が必要かを考えよう。これは、機器や人材などの直接的な手段が必要なこともあるだろうが、多くの場合、求められるスキルや知識をどのように獲得または開発するのかが重要になる。


『何があっても打たれ強い自分をつくる
 逆境力の秘密50』
 ジョン・リーズ 著
 関根光宏 訳
 CCCメディアハウス

「キャリアアップ特集」の記事一覧はこちら

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

イスラエルがイランに攻撃か、規模限定的 イランは報

ビジネス

米中堅銀、年内の業績振るわず 利払い増が圧迫=アナ

ビジネス

FRB、現行政策「適切」 物価巡る進展は停滞=シカ

ビジネス

英インフレ、今後3年間で目標2%に向け推移=ラムス
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中