最新記事

ロシア疑惑

トランプ「米国史上最大の魔女狩りだ!」 特別検察官設置を批判

2017年5月19日(金)10時14分

5月18日、トランプ米大統領は、ロシア疑惑を巡る捜査に特別検察官が設置されたことを受けて、米国史上「最大の魔女狩り」と批判した。写真は17日、ワシントンで撮影(2017年 ロイター/Yuri Gripas)

トランプ米大統領は18日、ロシアの米大統領選関与疑惑を巡る捜査に特別検察官が設置されたことを受けて、米国史上「最大の魔女狩り」と批判した。

ロシアとトランプ陣営の癒着の疑いが深まる中、米司法省は前日、議会からの圧力を受けてロバート・モラー元連邦捜査局(FBI)長官を特別検察官に任命。トランプ大統領はその後、「徹底調査により、私の陣営といかなる外国との間にも共謀がなかったとの既知の事実を確認することになる」と、歓迎する声明を発表していた。

だが大統領は翌朝のツイッターでの投稿で「クリントン元国務長官の陣営やオバマ前政権で違法な行為が行われたにもかかわらず、特別検察官は任命されたなかった!」とし、不満をあらわにした。大統領は検察官「counsel」の綴りを「councel」と誤った。

その上で「これは米国史上、最大の魔女狩りだ!」と述べた。

トランプ米大統領は前日にも、米国沿岸警備隊士官学校の卒業式での演説で、「私ほどひどく、不公平な扱いを受けた政治家は歴史上いない」などとして、メディア批判を展開していた。

トランプ氏はその後ホワイトハウスで記者団に対し、トランプ陣営との癒着の可能性を巡る独立捜査を指揮する特別検察官にモラー元FBI長官が任命されたことで「米国が分断され、統合されていない国であることが示された」とし、「非常にネガティブ」なことだったと述べた。

ローゼンスタイン司法副長官はこの日、上院議員に対するブリーフィングを行った。公の場での発言はなかったが、共和党のリンジー・グラハム上院議員は、ローゼンスタイン氏は「刑事捜査もあり得ることを念頭に置いて今回の調査を取り扱う必要ががある」と述べたとしている。

[ワシントン 18日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トヨタ、23年度は世界販売・生産が過去最高 HV好

ビジネス

EVポールスター、中国以外で生産加速 EU・中国の

ワールド

東南アジア4カ国からの太陽光パネルに米の関税発動要

ビジネス

午前の日経平均は反落、一時700円超安 前日の上げ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 9

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中