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アメリカ外交トランプ、北朝鮮と『大きな紛争』の可能性 台湾とは一線画す
4月27日、トランプ米大統領は、北朝鮮の核・ミサイル開発を巡ってこう着状態となれば、同国との大きな紛争が起きる可能性があると述べた上で、外交的な解決を望む姿勢を示した。写真はホワイトハウスの執務室でインタビューに応じる大統領(2017年 ロイター/Carlos Barria)
トランプ米大統領は27日、北朝鮮の核・ミサイル開発を巡ってこう着状態となれば、同国との大きな紛争が起きる可能性があると述べた上で、外交的な解決を望む姿勢を示した。ロイターとのインタビューで語った。
29日に就任から100日を迎えるトランプ氏は、大統領執務室でロイターに対し「最終的に北朝鮮と大きな紛争が起きる可能性はある」と述べた。
一方、平和的な解決を望む姿勢もうかがわせ、「外交的に解決したいが、非常に困難だ」とも語った。
また、北朝鮮の行動抑制に向けた取り組みへの中国の協力について、習近平国家主席を称賛。「精一杯力を尽くしてくれていると確信している」と述べた。
トランプ政権は26日、北朝鮮について「国家の安全保障にとって差し迫った脅威であり、外交政策の最優先事項」との認識を示した。
トランプ氏は、金正恩朝鮮労働党委員長が理性的な人物と思うかとの質問に対して、理性的だと仮定した上で行動していると述べた。
金委員長が若くして国のトップに就いたことに言及し、「とても難しいことだ。彼が理性的かどうかについて私は意見を持たない。彼がそうであることを望む」と語った。
またトランプ氏は、台湾の蔡英文総統が意向を示した2度目の電話会談に否定的な立場を示したほか、韓国に配備を計画する米新型迎撃ミサイル「THAAD(サード)」について、韓国側に10億ドル(約1110億円)の支払いを求めたいと述べた。
さらに、対韓国の大規模な貿易赤字を理由に、同国との「ひどい」通商協定について再交渉または撤廃する考えだと述べた。
中東については、来月の欧州歴訪に合わせ、イスラエルとサウジアラビアを訪問することを検討していると明らかにし、イスラエルとパレスチナの和平を実現したいと強調した。
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中国に配慮
トランプ大統領は、台湾の蔡英文総統がトランプ氏と再び電話会談を行う可能性があると述べたことについて、北朝鮮を巡る対応で中国が協力的な姿勢を示している中で習近平国家主席との間に問題を引き起こしたくないとして、再会談に否定的な立場を示した。
蔡総統はロイターとの27日のインタビューで、「トランプ大統領自身に電話する機会は排除しない」と述べていた。
トランプ大統領はこれについて「私は習主席と非常に良好な個人的関係を築いた。大きな問題について習氏が全ての可能な措置を講じてくれていると心から感じる」と述べた。この発言は、北朝鮮による新たなミサイル発射や核実験の阻止に中国が取り組んでいる可能性を示す兆候が見られることに言及したものだ。
大統領はその上で「こうした中で習氏にとって困難な状況を引き起こしたくない」とし、「習氏は指導者としてすばらしい仕事をしており、それを妨げるようなことはしたくない。したがって、当然(蔡氏よりも)習氏と先に話したい」と述べた。
トランプ大統領は就任前の昨年12月に蔡総統と電話で会談。米台首脳が直接接触したのはほぼ40年ぶりとなり、トランプ氏は米政府が尊重してきた「一つの中国」政策に疑問を呈していた。
しかし今年2月には同政策を尊重することで中国側と一致し、今月初めには習主席と米フロリダ州で会談した。
27日のインタビューで蔡氏の提案に否定的な立場を示したことは、北朝鮮との緊張緩和に向けトランプ大統領が中国の協力をいかに重要視しているかを浮き彫りにしている。
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