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お客さんの気持ちを「考える」ではなく「演じて」みたら?

2017年4月1日(土)14時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

SbytovaMN-iStock.

<アイデアを考えるために"演じる"とは何をすること? 発送術のテクニックの1つ「七色いんこ」を、アイデア本のロングセラー『考具』から>

ビジネス書の世界には、定番と呼ばれるものがある。古い本なのに内容が古びず、読者のニーズに応え続け、ロングセラーとなっている。

いわゆるアイデア本でいえば、この本が有名だ――『考具』(CCCメディアハウス)。大手広告代理店の博報堂に勤める加藤昌治氏が「考えるための道具、持っていますか?」と問いかけ、2003年に刊行された。現在までに37刷、15万部のロングセラーとなっている。

といっても、「考具(こうぐ)」なんて知らない、という人も少なくないだろう。これまでアイデア本を手に取る人は、企画などを仕事にしている人が主だったからだ。

時代は変わった。右肩上がりの経済成長は消え去り、多くの業界が激しい競争にさらされるなか、ビジネスパーソン1人1人の「考える力」がより一層問われるようになってきた。さらに今後は、人工知能(AI)の発展により、単純作業など、多くの仕事が失われるとも言われている。

そこで人間に残された生き残る道は......などと小難しいことを考えずとも、これだけは確かだ。ビジネスの世界で生きていくのに、ベテランも若手も、考える道具があるに越したことはない。

【参考記事】パジャマで出社でもOKのほうが、アイデア満載の会社になる

このたび『考具』のサブテキストとして基礎編『アイデアはどこからやってくるのか』と応用編『チームで考える「アイデア会議」』(いずれも加藤昌治著、CCCメディアハウス)が刊行されたのを機に、『考具』から一部を抜粋し、5回に分けて転載する。第2回は【考具その4】「七色いんこ」。

※第1回:「今日は赤」と意識するだけ 「カラーバス」で見える世界が変わる

◇ ◇ ◇

【考具その4】「七色いんこ」

あなたは代役専門役者兼泥棒。誰かになりきると違う世界が見える

『七色いんこ』ってご存じですか? 故手塚治虫先生のマンガです。七色いんこ、という代役専門の役者が主人公。彼は同時に劇場で盗みを働く泥棒でもあります。そして彼を追いかけるお転婆の刑事がいて......というストーリーなのですが、このマンガ、毎回毎回のタイトルが著名なお芝居になっています。「三文オペラ」「どん底」などなど。そして七色いんこ氏は、あらゆる役を華麗にこなすことのできる名優です。

 考具その4は、七色いんこになること。真似をしたいのはもちろん役者の方。演じてみる、ということです。では、アイデアを考えるために"演じる"とは何をすることでしょうか?

 誰もが上司やセミナーの先生から「お客さんの立場に立ってみろ」「お客さんの気持ちを考えたことがあるのか」と言われていることでしょう。わたしも「生活者の気持ちになって考えろ」と何度も言われています。で、考える。でも本当に考えられているのだろうか、と自問してみてください。......実は「想像がつかない」のではないですか?

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