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アメリカ政治元ゴールドマン・サックスの米財務長官候補、銀行時代の住宅差し押さえ正当化へ
1月18日、トランプ次期米政権の財務長官に指名された元ゴールドマン・サックスパートナーのスティーブン・ムニューチン氏は、19日の上院指名承認公聴会で、ワンウエスト銀行会長時代の住宅差し押さえについて正当性を主張する見込みだ。政権移行会議に出席後、ワシントン・ホワイトハウスを後にする同氏。13日撮影(2017年 ロイター/Jonathan Ernst)
トランプ次期米政権の財務長官に指名された元ゴールドマン・サックスパートナーのスティーブン・ムニューチン氏は、19日の上院指名承認公聴会で、ワンウエスト銀行会長時代の住宅差し押さえについて正当性を主張する見込みだ。
ロイターが確認した公聴会の準備原稿によると、ムニューチン氏は自身が率いた投資家グループが破綻状態にあったインディマック銀行を2009年に買収し、ワンウエストとして立て直したことで多くの雇用が守られ、多くの住宅ローンが差し押さえを免れたと主張。
「私が『差し押さえマシン』を動かしていたと報じられているが、事実ではない。それどころか、私は差し押さえを回避するためローンの修正に尽力した」と訴える。
民主党関係者が18日に開いたフォーラムでは、ワンウエストの元住宅ローン契約者が、2008─09年の住宅・金融危機下でローン返済をめぐり銀行側に支援を求めたものの拒否されたとし、民主党上院議員にムニューチン氏の指名に反対するよう求めた。
準備原稿によると、ムニューチン氏は公聴会で「金融システムを注意深く監視し、金融機関や連邦政府の要望より一般市民のニーズを優先する」考えを示す方針だ。
また「米国の雇用を維持し、保護」する貿易政策を実行するとともに、米国を企業のビジネス展開にとって最良の国にすると述べる。
具体的な政策には言及していないが、規制を減らし、「勤勉な国民や中小企業」に対し減税を行うよう尽力するとしている。