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インドネシア高速鉄道、中国の計算

2015年10月5日(月)17時08分
遠藤 誉(東京福祉大学国際交流センター長)

 これまでODA予算などで、ひたすらインドネシアを応援してきた日本としては、裏切られたという思いが強いだろうが、国際社会は「友情」や「温情」では動かない。

 残念ながら、動くのは「戦略」だ。

 日本の劣勢は今後も世界のいたるところで展開される危険性を孕んでいる。それを避けるためには、中国の一部始終を洞察する外交戦略の眼が不可欠だろう。

(寄せ集めだらけの中国の高速鉄道技術だが、それはまた観点が異なるので別途論じることとする。)

 追記:4月22日、ジョコ大統領と会った習近平主席は、爆買い観光客をインドネシアに行かせることも約束した。

[執筆者]
遠藤 誉
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など著書多数

※当記事はYahoo!ニュース個人からの転載です。

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