最新記事
スポーツ

フィリピン人で初めて世界ランク「トップ100入り」...テニス界「大注目の20歳」は一体何者なのか?

The Ball's in Her Court

2025年6月11日(水)14時40分
ジョー・コズラウスキ

父と共に勝利を喜ぶアレックス・イーラ

父(左)と共に勝利を喜ぶ ROBERT PRANGE/GETTY IMAGES

「アカデミーは確かに厳しい環境だけど、故郷にいた頃もめちゃくちゃハードだった。家族も私も、テニスに真剣に取り組んでいたから」と、イーラは言う。

「例えば、朝は4時45分に起きて、5時にはジムにいた。12歳の時からそう。私たちはテニスを本当に大切にしていて、ものすごく努力してきた」


そうした努力の積み重ねが結果につながる。18年に、フランスで開かれた12~14歳の国際大会で優勝。22年の全米オープンではジュニア部門のシングルスで優勝し、グランドスラムにしっかりその名を刻んだ。

自信と謙虚さのバランス

ただし、彼女が本格的に注目されるようになる最大の転機は、今年3月のマイアミ・オープンで訪れた。

3回戦で世界ランキング5位のキーズと対戦したイーラは、全豪オープンのチャンピオンでもあるキーズを6-4、6-2のストレートで下した。

さらに準々決勝では、四大大会で5度の優勝経験がある世界ランキング2位のシフィオンテクと対戦。この強敵にも6-2、7-5で勝った。

難敵との試合を乗り切ることができたのは、ランキングや相手の知名度を意識して戦略を大幅に変えたくなる気持ちを抑えて、自分を信じて戦ったからだという。

「常に自分に自信を持つと同時に、謙虚さを持つこと。そのバランスが大切」だと、彼女は言う。「対戦する時には、相手の偉業、例えば四大大会での優勝経験は考えないことにしている。逆に相手がランキング150位の選手でも、とても手こずることもある」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

シリア暫定大統領、ワシントンを訪問へ=米特使

ビジネス

伝統的に好調な11月入り、130社が決算発表へ=今

ワールド

APEC首脳会議、共同宣言採択し閉幕 多国間主義や

ワールド

アングル:歴史的美術品の盗難防げ、「宝石の指紋」を
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中