最新記事

エンターテインメント

K-POPの頂点からの転落 元EXOクリス、性犯罪で去勢の危機に

2022年12月8日(木)19時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
元EXOのクリス

元EXOのクリスは中国から国外追放され去勢までされてしまうのか?  make it ova seas / YouTube

<強姦罪で中国から国外追放され、同意なしに去勢される可能性が......>

性暴力の容疑で中国の裁判所から懲役13年の実刑判決を受けたK-POPアイドルグループEXOの元メンバー、クリス(中国名:ウー・イーファン)が国外追放のうえ、去勢措置をされる危機に陥っているという。毎日経済など韓国メディアが報じた。

中国・北京の人民裁判所は11月25日にクリスに対して強姦罪で懲役11年6カ月、集団淫乱罪で懲役1年10カ月など、合計懲役13年の実刑を言い渡した。また刑期を満了した後、海外追放も命じた。

これを受けて中国系カナダ人のクリスは、中国で13年間服役した後、カナダへ追放されることになるが、ここで問題となったのがカナダの性犯罪者への対応。カナダでは性犯罪者に化学的な去勢を実施しており、クリスもこのような処分を受けるというのだ。

カナダ矯正局は性犯罪者に対して再犯防止のためにホルモン剤を投与し、性的衝動の根源であるテストステロン数値を下げる化学的去勢を行っている。またカウンセリング治療などの教育プログラムも並行して実施し、再び性犯罪を起こさないようにする。ちなみに化学的去勢は当事者の同意を得ずに強制的に実施されるという。

3人の女性に対して性的暴行......

クリスは自宅で酒に酔った女性を性的暴行をするという手口で、2020年11月から12月までに3人の女性に対して性的暴行した疑いで起訴された。その他にも2018年7月1日、自宅で知人とともに女性2人に淫乱な行為をした疑いも適用された。

これらの事件に対してクリスは昨年7月強姦の疑いで刑事拘留され、今年6月強姦および集団淫乱罪で起訴されて裁判を受けてきた。

クリスはEXOのメンバーとして韓国で活動をしていたが、2014年に専属契約の不存在訴訟を起こしてグループを離脱。中国に戻ってからはウー・イーファン名義で俳優兼歌手として活動していた。

K-POP界で圧倒的人気を誇ったEXO

クリスが以前参加していたEXOは、東方神起や少女時代などの人気アイドルを擁する韓国の芸能事務所SMエンターテインメントが2012年に韓国と中国でデビューさせた男性アイドルグループだ。韓国人メンバー6人、中国系メンバー6人で構成され、韓国人メンバーはEXO-K、中国系メンバーはEXO-M(Mはマンダリンの略で中国を指す)として、それぞれ韓国と中国で個別の活動も行うというコンセプトで結成された。ちなみにクリスはEXO-Mのリーダーだった。

中国・韓国はもとよりアジア、そして世界制覇も狙ってSMエンターテインメントが売り出した大型アイドルだけあって、デビュー1年後にリリースされたフルアルバム『XOXO』は韓国の音楽シーンで12年ぶりとなるミリオンセラーを記録。別バージョンのリパッケージアルバムも加えた2013年発売のアルバムの累計売上枚数が144万枚を突破するなど、大ヒットを記録した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中