玄関の防犯カメラが追ってくる――アマゾンやグーグルのAI搭載カメラが「捜索隊」を組む恐怖

The Spy Next Door: Are Smart Doorbells Building a Surveillance State?

2026年2月18日(水)19時11分
ヘスス・メサ
サーチパーティーの宣伝動画

各戸のカメラが連携して追ってくるとしたら(「サーチパーティー」の広告動画より) Ring/YouTube

<迷い犬を見つけるのも覆面の容疑者の画像を入手するのも一見いいことのようだが、AIとテクノロジー企業は対象も手段も選ばない>

本来は心温まるはずだった30秒の広告動画は、誰も予想しなかった反発の波を引き起こした。

スーパーボウル中継の合間に挿入されたそのCMで紹介されたのは、「アマゾン・リング」のドアベル型カメラの新機能「サーチ・パーティー(捜索隊)」だ。人工知能(AI)を使って地域一帯のリングのカメラ映像を検索し、迷子のペットを発見することや、山火事の監視まで可能だとうたっている。

だが、期待された好意的な反応とは裏腹に、このCMは「ディストピア的」だと広く批判された。多くの視聴者が思い描いたのは、米国のあらゆる通りや私道、玄関先を見張る遍在的な監視ネットワークだった。

数日後、リングはフロック・セーフティーとの提携計画を中止すると発表した。

フロックは法執行機関が利用する自動ナンバープレート読み取りシステムで知られる警察テック企業だ。同社のデータが移民関税執行局(ICE)に利用されていたとの報道を受け、批判の目が向けられてきた。

まちづくり
川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に──「世界に類を見ない」アリーナシティプロジェクトの魅力
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米国による貿易調査、内容や影響精査し適切に対応=木

ビジネス

JDI、車載ディスプレーの事業分割を中止 一体的に

ビジネス

アングル:中東緊迫化、日銀は物価リスク警戒 難易度

ビジネス

独BMW、関税の影響で今年も減益へ 販売台数は横ば
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 2
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃に支持が広がるのか
  • 3
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車整備は収入増、公認会計士・税理士は収入減
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    「邪悪な魔女」はアメリカの歴史そのもの...歌と魔法…
  • 8
    イランがドバイ国際空港にドローン攻撃...爆発の瞬間…
  • 9
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 10
    ホルムズ封鎖で中国動く、イランと直接協議へ
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 7
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 8
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 9
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 10
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中