最新記事

企業

マクドナルドからレジ店員が消える?

Golden Arches Going Digital

消費者がタッチパネルを操作して好みの食材を選べる無人注文システムは人件費削減の切り札か

2015年2月9日(月)12時32分
ジョーダン・ワイスマン

 チキンマックナゲットに消費期限切れの肉や床に落ちた肉が使われていた実態が暴かれてから3カ月余り。米マクドナルドは世界中の市場で深刻な客離れに悩まされ続けている。14年10月下旬に発表された第3四半期(7〜9月期)の純利益も、前年同期比の30%減だった。

「世界中でおなじみの巨大消費者ブランドでさえ、好き勝手に利益を貪れるわけではない」と、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は論じた。「低価格路線のマクドナルドに対して、従業員の最低賃金の引き上げを命じるよう政府に圧力をかけていたリベラル系団体にとっては初耳かもしれないが」

 賃金を低く抑えている現在のマクドナルドの業績が悪いとすれば、最低賃金を従業員がデモで要求している15ドルに引き上げたらどうなるかは明白だろう。

 ただしマクドナルドは、奥の手を用意しているようだ。レジでの接客を機械化して人件費を削るという策だ。

 同社は客がタッチパネルを自分で操作し、バンズや具の組み合わせを自由に選べる無人オーダーメイド注文システムを15年以降、導入するとしている。「自分だけのハンバーガー」を楽しむ機会を提供することで、代わり映えしないメニューにうんざりしていた人々を呼び戻すことが狙いだ。

 既に試験導入が始まっているカリフォルニア州の4店舗では、「客は地元の食材を取り入れたカスタマイズを望んでいる」と、ドン・トンプソンCEOは語る。「注文の仕方やその内容、接客の方法を自ら選択したいという思いもある」

 確かにそうだろう。その一方で、タッチパネルの導入は人件費を削減する格好の口実にすぎないと指摘する声もある。

無人化の意外な効果

 もっとも、そう断言するのは早そうだ。マクドナルドは数年前からヨーロッパ各地の店舗で無人注文機の設置を進めているが、当時の経営陣は従業員の人数を削減する効果は期待していないと語っていた。

 実際、大半の客は無人注文機を無視してレジの前に列をつくっている。スーパーマーケットのセルフ精算を敬遠する人が多いように、飲食店でも対面での接客を好む人は少なくない。

ニュース速報

ワールド

北朝鮮大使、米韓軍事演習続く限り交渉しないと言明

ビジネス

焦点:中国金融機関の外資規制緩和、早期活用は厳しい

ワールド

特別リポート:サウジ「王室分裂」の裏側、汚職口実に

ビジネス

中国人民銀、穏健で中立的な金融政策を維持へ=四半期

MAGAZINE

特集:ビットコイン 可能性と危険性

2017-11・21号(11/14発売)

高騰を続け、今や1000種類以上に増えた仮想通貨 未来を変え得る新技術のリスクとメリットを真剣に考える

グローバル人材を目指す

人気ランキング

  • 1

    北朝鮮「亡命兵士」の腸が寄生虫だらけになった理由

  • 2

    北朝鮮「亡命兵士」の命を脅かす寄生虫の恐怖

  • 3

    サンフランシスコ「従軍慰安婦像」への大阪市対応は慎重に

  • 4

    飛び級を許さない日本の悪しき年齢主義

  • 5

    北朝鮮「兵士亡命」が戦争の引き金を引く可能性

  • 6

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 7

    絶滅したマンモスがクローンでよみがえる

  • 8

    子供を叩かないで! 体罰の影響を科学的に研究 

  • 9

    核攻撃にはトランプの一存と5分があればいい

  • 10

    「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない…

  • 1

    北朝鮮「亡命兵士」の腸が寄生虫だらけになった理由

  • 2

    北朝鮮「兵士亡命」が戦争の引き金を引く可能性

  • 3

    「セックスしている子もいるけど私はしたくない」 アメリカの女子大生に浸透するパパ活とは

  • 4

    【韓国侵攻】北朝鮮軍は数で米韓軍を圧倒する

  • 5

    サンフランシスコ「従軍慰安婦像」への大阪市対応は…

  • 6

    北朝鮮「亡命兵士」の命を脅かす寄生虫の恐怖

  • 7

    体臭とセックスアピールの意外な関係

  • 8

    日中首脳会談、習近平はなぜ笑顔だったのか

  • 9

    飛び級を許さない日本の悪しき年齢主義

  • 10

    米空母3隻と自衛隊が共同訓練、米軍の士気高い

  • 1

    北朝鮮「亡命兵士」の腸が寄生虫だらけになった理由

  • 2

    北朝鮮の電磁パルス攻撃で「アメリカ国民90%死亡」――専門家が警告

  • 3

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 4

    北朝鮮「兵士亡命」が戦争の引き金を引く可能性

  • 5

    iPhoneX(テン)購入を戸惑わせる4つの欠点

  • 6

    人はロボットともセックスしたい──報告書

  • 7

    北朝鮮経済の「心臓」を病んだ金正恩─電力不足で節約…

  • 8

    生理の血は青くない──業界のタブーを破った英CMの過…

  • 9

    国民審査を受ける裁判官はどんな人物か(判断材料ま…

  • 10

    トランプは宣戦布告もせず北朝鮮を攻撃しかねない

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

全く新しい政治塾開講。あなたも、政治しちゃおう。
日本再発見 シーズン2
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版 特別編集

最新版 アルツハイマー入門

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2017年11月
  • 2017年10月
  • 2017年9月
  • 2017年8月
  • 2017年7月
  • 2017年6月