最新記事

テクノロジー

ついにスマートウオッチの時代?

モトローラの「Moto 360」にアップルの「iWatch」。消費者も財布を開く準備ができた?

2014年9月9日(火)15時32分
ウィル・オリマス

市場参入 モトローラが発表した「Moto 360」 Daniel Boczarski/Getty Images for Motorola

 スマートグラスにバーチャルヘッドセット、スマートソックスまで開発してきたウェアラブル市場。次に小さなコンピューターをつける体の部位は腕しかない、という結論に達したようだ。

 サムスン、ソニー、アップル、マイクロソフト、ノキア、LGなどは、人々のガジェット購買意欲が失せているにもかかわらず開発に躍起。アナリストたちによれば、サムスンなどが熱心にマーケティングしたにもかかわらず、昨年に世界で販売されたスマートウオッチは200万未満と推定される。アメリカの消費者でスマートウオッチの購入に関心があるのは、5人に1人との調査結果もあるので、驚きではない。

 ただ分からないのは、スマートウオッチの問題が、そのコンセプトなのか出来栄えなのかという点だ。人々は2台目のモバイルコンピューターを持つ必要性を感じていないだけかもしれないし、購買意欲をそそるような優れた製品が市場にまだ出ていないだけかもしれない。サムスンは昨年だけで6種をリリースしたが、いずれも大した話題にはならなかった。

 しかしここにきて、業界がついにどんな物なら売れるのか分かり始めた兆しもみえる。モトローラは先週、同社初のスマートウオッチ「Moto360」(249ドル)を発表。テクノロジーニュースサイトの「ザ・バージ」は、「待ち望んでいたスマートウオッチだ」と評した。

 消費者がついにスマートウオッチを受け入れるようになったとなれば、アップルにとっては素晴らしいニュースだ。同社は通常、そのリリースが待望されストアの前に行列ができることが確信できるまで、新商品を発表しない主義だ。だが10日に、初めてそんな確信がないなかで新商品の発表を行うという。iWatchとの名称で呼ばれているアップル初のスマートウオッチだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA

ビジネス

根強いインフレ、金融安定への主要リスク=FRB半期
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 6

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中