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予備選直前にペイリンの支持を取り付けたトランプの目算
興味深い動きとしては、ニューハンプシャー州の世論調査で、オハイオ州のジョン・ケーシック知事が2位に浮上してきており、一部の調査では20%と有力になってきているということがあります。選挙戦の最初からトランプ氏を「共和党の大統領候補としては不適格」であると一貫して批判してきた姿勢、そして中道実務家の常識人というキャラが、ここへきて輝いてきているということのようです。
ケーシック知事というのは、最終的に勝てる候補ではないかもしれませんが、仮にルビオ候補などの「若くて経験不足を突っ込まれそうな」候補の場合は、「政界の裏も表も知り尽くした」ケーシック氏のような人物が脇にいることで、有権者に安心感を与えることができるかもしれません。
そう考えると、「トランプ+ペイリン」という右派ポピュリスト連合が成立したということは、反対に「ルビオ+ブッシュ+ケーシック」という「常識人連合」ができるような「反作用」をもたらすかもしれない、そんな予測も成り立ちます。
一方の民主党の方は、「社会主義者」を自称するバーニー・サンダース候補が、ここへ来てヒラリー・クリントン氏を猛追しており、選挙戦の全体が左にシフトして「バラマキ政策」を競う格好になっています。ですが、年初来の原油安+株安で「景気失速」のリスクが出てきた中で、そんな党内受けを狙った議論ばかりでは本選が心配になります。
予備選のスタートを告げる注目のアイオワ党員集会は、2月1日に開催されます。
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