プレスリリース

「プラネタリウムで泣いて」鎮西寿々歌と寺坂頼我が360度映像に登場 3月18日公開『かぐや姫は未来の月からやって来た』

2023年02月09日(木)17時30分
兵庫県神戸市にあるバンドー神戸青少年科学館で『かぐや姫は未来の月からやって来た』が2023年3月18日から上映されます。この作品は、カンテレのXR事業チームと、コニカミノルタプラネタリウムが共同制作した、ドームシアターコンテンツです。
XRとは現実と仮想の世界を融合する技術の総称で、VR(仮想現実)や『ポケモン GO』で多くの人が体験したAR(拡張現実)もこの中に含まれます。
今回はプラネタリウムで全天周型スクリーンに映し出す映像作品ということで、出演者と制作陣に特殊撮影の裏側やXRのミライについて話を聞きました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_1.jpg
寺坂頼我、鎮西寿々歌 (1)

★「宇宙や天体に興味があったので、運命を感じました!」―鎮西寿々歌さん
★「プラネタリウムで泣いてほしい」―寺坂頼我さん

『かぐや姫は未来の月からやって来た』は、月をテーマとした科学エンターテインメント。2080年、月面基地で地質調査をしていた研究者・若月かぐやは、異常現象によって2020年代の日本・与論島へタイムスリップしてしまう。そこで、島を訪れた科学者・石作皇次と出会い、心を通わせるように――。そんなSFストーリーと、JAXA・川口淳一郎名誉教授による月に関する解説が、交錯するように展開します。

今作でヒロイン・かぐやを演じたのは、Eテレ『ニャンちゅう!宇宙!放送チュー!』に出演中で、アイドルグループ・FRUITS ZIPPERのメンバーとしても活躍する、鎮西寿々歌(ちんぜい すずか)さん。そして相手役・皇次を演じたのは、テレビ東京系『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』で主演を務めた、寺坂頼我(てらさか らいが)さん。宇宙と縁があるフレッシュな二人が、物語を彩りました。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_2.jpg
鎮西寿々歌、寺坂頼我 (2)

――今回の出演が決まった時の感想を聞かせてください。

鎮西さん「私は、もともと宇宙や天体に興味があったんです。子どもの頃は、時々家族で流れ星を見に行っていました。今は、レギュラー番組では宇宙人のキャラクターで地球のことを取り上げたり、全国のプラネタリウムを巡ったりしているので、今回の出演が決まった時は『運命だ!』と思いましたね。作品の冒頭で、地球の重力を感じるシーンがあったんですが、ちょうど撮影の数日前に同じような体験をする機会があって、その感覚を生かすこともできたんですよ(笑)」

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_3.jpg
鎮西寿々歌

寺坂さん「すごい!僕も、小さい頃から星が好きで、小学生の時に誕生日プレゼントとして天体望遠鏡を買ってもらったのを覚えています。別の作品で地球を守るヒーローを演じたこともあり、今回の作品でまた宇宙と関われるのはとてもうれしかったですね。監督からは、『プラネタリウムに来て泣いてもらおう』と意気込みを聞かせていただいて、やりがいを感じました」

画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_4.jpg
寺坂頼我

――ドームシアターコンテンツということで、通常の撮影とは違った面白さや難しさがあったのではないでしょうか。

鎮西さん「未来の月面基地のシーンは、名古屋のプラネタリウムで撮影したんです。プラネタリウムでお芝居をするのは初めてで新鮮でしたし、ドームに月面の映像を映してその中で演技をしたので、頭の中で想像するよりずっと作品の世界に入りやすかったですね」(*プラネタリウムをバーチャルスタジオとしてVR撮影を行ったのは世界初/コニカミノルタプラネタリウム調べ)。
寺坂さん「360度撮れる特殊なカメラを置いて、スタッフさんたちが映り込まないように現場から離れ、二人だけで撮影を進めたシーンもありました。カットをかけずに長回しだったから、緊張しましたよね」
鎮西さん「そうそう。専門用語も多かったので、励まし合いながら頑張りました(笑)」

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_5.jpeg
撮影の様子

★「ドーム映像を普及させる方法を考え、テレビ局と力を合わせることに」―和歌山大学 観光学部教授 尾久土正己さん

科学とドラマの融合が実現した今作。続いては、監修を務めた、和歌山大学 観光学部教授の尾久土正己(おきゅうど まさみ)さんと、新規事業としてXR事業に携わるカンテレ・マーケティングセンター 兼 事業戦略部の山本道雄(やまもと みちお)に制作秘話を聞きました。

――尾久土さんが、天文学、観光学の研究にドーム映像を用いるようになった経緯を教えてください。

尾久土さん「私は長年、日食を研究してきました。皆既日食を現地で観測すると、その瞬間に周りが360度真っ暗になったり気温が下がったり動物が騒いだりと、様々な現象が起こるんですね。ただ、皆既日食が自分の住む町で起こるのは、300~400年に一度だけ。なんとか多くの人にこの珍しい経験をしてもらえたら、と、プラネタリウムでの疑似体験にたどり着いたんです。日本で皆既日食が起こる2009年に、カンテレさんはじめ、あらゆる分野のトップランナーの力を借りて、奄美大島での観測の模様をドーム映像として流すことに。今でいう、VR生中継への初挑戦でした」

画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_6.jpg
和歌山大学・尾久土正己教授

――そこから、どのように今回の制作に繋がったのでしょうか。

尾久土さん「地方のお祭りを撮影した時、これまで画角に入りきらなかった周りの風景や人々まで、すべて映せるドーム映像に、大きな可能性を感じたんです。これを普及させたい、でも、ただ空間を撮り続けるだけでは多くの人には見てもらえない。そこで考えたのが、テレビ局と力を合わせることでした。私たちは、天文現象を記録するドーム映像を作ってきた。一方、テレビ局は、人の心を動かす映像作品を作るプロ集団。双方の技術やノウハウを合わせれば、寺坂さんの言葉にもあった"泣けるプラネタリウム番組"を作れるんじゃないか、と思ったんです」
山本「社内にXRチームができたのは、2017年。それ以来、尾久土先生との取り組みなど、様々なチャレンジをしています。難しいと感じているのは、まさに技術と演出のバランスですね。ありのままの空間映像を流すだけではつまらない。かといって、編集して演出しすぎると空間体験を損なう。ヘッドマウントディスプレイを着けるのか、今作のようにドームシアターで見るのかによっても、またバランスは変わってくるので、毎回試行錯誤しています」

画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_7.jpg
カンテレ・山本道雄

――今作において、特に工夫したことは?

山本「しっかり空や海を見せる風景パートと、役者さん2人の演技を見せるドラマパートで、撮り方を分けていました。前者では、ゆったりと360度の映像を流すこと、後者では、物語を楽しんでもらうことを意識してカット割りを計算し、距離感も検討し、カメラも使い分けました」
尾久土さん「ドーム映像を撮る上での難しい点は、天気が悪いと雲でスクリーン全体が白くなってしまうこと。私たちが風景を撮る時は、雲一つない"ドーム日和"の日を選んで撮影するんですが、今回は限られたスケジュールの中でお芝居のシーンも撮影する必要があったのでそうはいかない。ドームでテスト投影しながら様々な条件下で撮影した映像を調整する作業にも時間をかけました。撮影前から撮影後まで大変ではありましたが、こうして生まれたこの作品は、私たちの一つの到達点と言えるのではないかと思います」

画像8: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_8.jpg
尾久土正己教授、山本道雄 (1)

★「XRの技術とテレビ局の制作力を掛け合わせて、ストーリーのあるコンテンツを作っていきたい」―カンテレ 山本道雄

――XRによって広がる未来の展望について聞かせてください。

山本「XRは技術が先行しがちな分野ですが、そこにテレビ局ならではの制作力を掛け合わせることで、より面白いエンターテインメントを作っていけたら、と思っています。
テレビ局が関わる以上、やはり"ストーリーのあるコンテンツ"を生み出していきたいですね。社内やテレビ局の近くには優秀なクリエイターさんたちがたくさんいます。表現範囲をテレビの枠の中だけにとどめておくのはもったいないと思うので、どんどん広げていきたいです。今後、力を入れていくのは、イベント事業と観光分野。例えば、恐竜展などのイベントで子どもたちが遊べる体験型VRアトラクションを作ったり、尾久土先生との連携の中、自治体と観光促進に取り組んだり、といったことを行なっていく予定です」
尾久土さん「"観光"は、"旅行"と同じようなものだと捉えられがちですが、本来は"非日常を体験するもの"なんですね。これまでは、観光のためには移動しなければならなかった。ところがXR技術の発展によって、その必要がなくなりつつある。観光するにはお金や健康が必要だったけれど、この先の未来では、誰もが遠い世界の物事を、安価に移動することなくXR技術で体験できるようになるかもしれない。そうすれば、もっと幸せな世の中になりますよね。こんな風に"観光"の定義を変えることが、私の目標です」

画像9: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_9.jpg
山本道雄、尾久土正己教授 (2)

★「五感をフル活用して、もっとリアルに」―鎮西寿々歌さん
★「これからもお芝居を続けて、みなさんの楽しみを増やせたら」―寺坂頼我さん

最後に、出演者の二人にも、映像作品のミライについて聞いてみました。

――これからの映像作品には、どんな未来が待っていると思いますか?

鎮西さん「最近では、香りの演出があったり4Dで楽しめたりする作品も出てきている、と聞きました。これからは、五感をフル活用して、もっとリアルに作品の世界に入り込めるようになるんじゃないでしょうか。それこそ、ドーム映像で月面に立つような体験ができて、宇宙を身近に感じられるようになったら楽しそう......夢が広がります!」
寺坂さん「作る側の撮影技術はもちろん、見る側の楽しみ方も変わっていくのかもしれないですよね。従来型の映像作品が好きな方もいれば、新しい技術を駆使した作品に触れたい方もいるはず。作品の種類が多くなるほど選択肢も広がるだろうから、僕も演技をすることでみなさんの楽しみを増やせたらいいな、と思っています。
今回の『かぐや姫は未来の月からやって来た』は、最新の技術や熱いロマンがいっぱい詰まった作品。ぜひプラネタリウムで見て、未来を想像して、ワクワクしてください!」

画像10: https://www.atpress.ne.jp/releases/345106/LL_img_345106_10.jpg
鎮西寿々歌、寺坂頼我 (3)

制作陣から出演者まで、チーム全員の技術や知識や情熱が結集した、『かぐや姫は未来の月からやって来た』。科学を学びながら物語を楽しめるこのドームシアターコンテンツは、プラネタリウムの全天周型スクリーンで鑑賞することで、どっぷり作品の世界に浸れる没入感も魅力です!宇宙や天体に興味がある方も、SFストーリーが好きな方も、そして"非日常の体験"を求めている方も、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。


『かぐや姫は未来の月からやって来た』
URL : https://moon-kaguyahime.com/
日時: 2023年3月18日(土)、19日(日)、21日(祝) 12:20/16:00
場所: バンドー神戸青少年科学館(兵庫県神戸市)

※今後、全国のプラネタリウムに配給予定。


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:日銀会合直後の為替介入、1年半前の再現巡

ビジネス

独IFO業況指数、4月は予想以上に改善 サービス業

ワールド

インドネシア中銀、予想外の0.25%利上げ 通貨下

ワールド

再送-イスラエル、近くラファに侵攻 国内メディアが
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 6

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中