貧富を「高低差」で描いた『パラサイト』は、黒澤明の『天国と地獄』から生まれた?
若くて貧しい誘拐犯を演じた山崎努は、三船が暮らす丘の上の大邸宅を見上げるスラムに暮らしている。まさしく地を這うように。つまり貧富の格差が垂直線で示されている。ここで思い出すのは、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞して話題になった『パラサイト 半地下の家族』だ。社会の格差を暗喩する要素として高低差を使ったポン・ジュノは、きっと黒澤の『天国と地獄』を見ていたのだろう。
一瞬のパートカラー。白黒の構図に新たな補助線が引かれる。地獄から天国を見上げていた誘拐犯は、死刑が確定してから面会に来た三船に向かって絶叫する。金網越しに対峙する2人を映しながら、黒澤は観客に問い掛ける。彼らは何が違うのか。なぜこれほどに違う人生を歩んだのか。2人にとっての天国と地獄はどこにあるのか、と。
『天国と地獄』(1963年)
監督/黒澤明
出演/三船敏郎、山崎努、香川京子、仲代達矢
<本誌2021年8月24日号掲載>
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