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【銘柄】「大戸屋」「木曽路」も株価が上がる...外食株が2月に買われるのはなぜ? 先回りで狙いたい銘柄とは

2026年01月24日(土)08時30分
岡田禎子(個人投資家、ファイナンシャル・プランナー)
焼き魚定食

外食株が2月に上がる背景には、株式市場の構造的な要因がある Nishihama - stock.adobe.com

<飲食業には厳しいとされる2月だが、株式市場では2月の外食株は「上がる」ことで知られている。そこには2つの決算をめぐる動きと投資家心理が影響。今年期待されるのは一体どんな銘柄か>

ビジネスの世界では昔から「二八(ニッパチ)」という言葉が知られています。2月と8月は外食・小売業にとって厳しい時期であることを言い表したものです。たとえば2月は忘年会や正月需要の反動で客足が鈍り、特に飲食店の現場では「耐える月」とされてきました。

ところが株式市場では、2月に買われる株の筆頭として「外食株」が挙げられます。そこには、年末年始から年初にかけての様々な事情や投資家心理、そして、決算をめぐる需給によって生まれる「構造的な要因」があります。

なぜ外食株は2月に買われるのか

過去10年の2月の月間騰落率を検証すると、大戸屋ホールディングス<2705>や木曽路<8160>をはじめとする「外食株」が市場平均を上回る安定した強さを示しています。実体経済では厳しいはずの2月に株が買われる、そんな逆転現象が起きるのはなぜでしょうか?

■外食セクターならではの季節性

2月に外食株が評価されやすい最大の理由は「年末年始商戦」にあります。外食は12月の忘年会、正月需要、そして年明けの外食で「売上の山」を作る業態です。その結果は1〜2月の月次と第3四半期決算に表れ、その後に控える通期業績(本決算)の着地点が早い段階で見えることになります。

決算発表は企業業績を知る重要イベントですが、株式市場はそれを待たずして、業績が「見えた」瞬間に先回りして株価に織り込んでいきます。年末年始の結果が可視化され、通期の見通しが立つ1〜2月に外食セクター全体が評価されやすくなるのは、こうした理由からです。

■2月期と3月期、2つの決算が動く

加えて、2月の外食セクターは、2つの決算が重なるタイミングでもあります。

外食・小売業界は伝統的に2月期決算の慣行があります。これは、年末商戦と正月需要を最大限に取り込んだ後、1月を調整月、2月を決算月とするサイクルが、業績の区切りとして経営上合理的だったからです。

一方で、外食チェーンには3月期決算の企業も多く存在します。つまり2月は、2月決算組の好決算を受けた買いと、3月決算組への先回り買いが重なる月。これにより、セクター全体として株価が押し上げられやすい構造が生まれるのです。

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