ニュース速報
ワールド

五輪=CAS、「追悼ヘルメット」のウクライナ選手の訴え棄却

2026年02月14日(土)05時20分

写真はスケルトン男子ウクライナ代表のウラジスラフ・ヘラスケビッチ選手の追悼ヘルメット。10日撮影。REUTERS/Leonhard Foeger

Giancarlo ‌Navach Karolos Grohmann

[ミラノ 13日 ロイター] - ミ‌ラノ・コルティナ冬季五輪のスケルトン​男子ウクライナ代表ウラジスラフ・ヘラスケビッチ選手(27)がロシアと⁠の戦争で戦死したア​スリートを描いた「追悼ヘルメット」着用を巡り失格処分になった問題で、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は13日、同選手の訴えを棄却した。

これを受け、ヘラスケビッチ選手はロイターに対し「CAS⁠に失望した。次のステップを検討する」と述べた。

CASはこの件について約8時間にわたり審理。CASのマ⁠シュー​・リーブ事務総長は審理後に発表した声明で「CASの臨時仲裁部は申立てを棄却した。オリンピックでは表現の自由が保障されているものの、競技の場(フィールド・オブ・プレー)では認められないと判断した。これは神聖な原則だ」とし、選手の表現の自由に関⁠する国際オリンピック委員会(IOC)の指針は公‌平との見解を示した。

ヘラスケビッチ選手は戦死者が描かれ⁠たヘル⁠メットを着用して大会に出場する意向を示していたが、国際ボブスレー・スケルトン連盟(IBSF)の審判団が12日、規則に違反するとして失格を発表。同選手が処分の取り消しを求めてCASに提訴していた。

ヘラ‌スケビッチ選手は競技への復帰、もしくは少なくと​もCAS‌の監督下での競技へ⁠の参加を求めていた。

CASの審​理開始前、ヘラスケビッチ選手は記者団に対し「今回の冬季五輪のほか、IOCの決定はロシアのプロパガンダの道具になっていると考えている」と述べ、「今もロシア側から多くの脅迫を受けている」と明らかにしていた。 

‌ヘラスケビッチ選手は、ロシアがウクライナ全面侵攻を開始する直前に開かれた2022年の北京冬季五輪で​「ウクライナでの戦争に反対(No ⁠War in Ukraine)」とのメッセージを掲げたことでも知られる。今大会の開会式ではウクライナ選手団の旗手を務めた。ウクライナ・オリンピ​ック委員会のほか、ウクライナのゼレンスキー大統領も同選手に対する支持を表明している。

ヘラスケビッチ選手のヘルメットを巡る問題について、ロシアは今のところコメントしていない。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ホルムズ海峡で3隻に飛翔体直撃、日本船籍コンテナ船

ワールド

イラン、米・イスラエル関連の域内経済・銀行拠点をを

ワールド

市場変動が経済への衝撃増幅も、さまざまなシナリオ検

ビジネス

「ザラ」親会社、2月は予想通り9%増収 25年の利
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開された皇太子夫妻の写真が話題に
  • 4
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 5
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 6
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 7
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目…
  • 8
    人間ダンサーを連れて「圧巻のパフォーマンス」...こ…
  • 9
    イランがドバイ国際空港にドローン攻撃...爆発の瞬間…
  • 10
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 4
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 5
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 6
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 10
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中