ニュース速報
ワールド

トランプ氏は「被害少女知っていた」と米富豪記述、資料公開巡り下院採決へ

2025年11月13日(木)12時35分

写真はトランプ米大統領。ホワイトハウスで10日撮影。REUTERS/Kevin Lamarque

Doina Chiacu Nathan Layne David Morgan

[ワシントン 12日 ロイター] - 米議会下院の監視・政府改革委員会の野党民主党議員団は12日、トランプ米大統領と、少女らへの性的虐待罪で起訴された後に自殺した富豪エプスタイン氏との関係について、新たな疑惑を示す資料を公開した。

公開されたのはエプスタイン氏が作家や同氏の協力者らに送った複数の電子メール。そのうち2019年のメールで、エプスタイン氏はトランプ氏が「被害少女のことを知っていた」と記していた。ただこの表現が何を意味するかは明確になっていない。

また11年のメールには、エプスタイン氏がトランプ氏を「まだ吠えていない(動きを見せていない)犬」と表現し、トランプ氏が被害者の1人とエプスタイン氏の自宅で「何時間も過ごした」と記述していた部分もあった。この被害者の名前は伏せられている。

共和党は同日、約2万件のエプスタイン関連文書を公開した。19年の別のメールでエプスタイン氏は、トランプ氏が「何度も私の家に来た」が「マッサージを受けたことは一度もない」と述べている。

トランプ氏は12日、資料を公開した民主党議員を非難し、連邦政府機関閉鎖問題から世間の注目をそらそうとする意図があると主張した。

自身のSNSには「民主党はエプスタインを巡る『でっち上げ』をまた持ち出そうとしている。なぜなら民主党議員は政府閉鎖を含めた多くの問題で自分たちが取ってきたひどい行動から目をそらすためには何でもやるからだ」と投稿した。

レビット大統領報道官も「一連のメールはトランプ氏が何も悪いことをしなかったという事実以外は何も証明していない」と述べた。

エプスタイン氏を巡る問題はトランプ政権を悩ませ続けている。トランプ氏の支持者らでさえ、政権はエプスタイン氏と富裕層や権力層とのつながりを隠していると信じており、司法省が関連資料、いわゆるエプスタイン文書を完全に公開しないことに批判的な見方をしている。

10月のロイター/イプソス調査では、トランプ氏の政権運営全般に対する肯定的な見方は90%に達した一方、エプスタイン文書への対応を評価するとの声は4割にとどまった。

ジョンソン下院議長はこの日、9月にアリゾナ州の特別選挙で勝利した民主党のアデリータ・グリハルバ下院議員の宣誓就任を行った。長期にわたり延期されていたグリハルバ氏の就任により、非機密扱いのエプスタイン文書の全面公開を求める下院採決の実施に必要な過半数の支持が得られた。ジョンソン氏とトランプ氏はこの採決実施に抵抗してきた。

グリハルバ氏は「議会がこの政権に対するチェック・アンド・バランス(抑制と均衡)の役割を取り戻す時期は過ぎている」と述べた。

ジョンソン氏の事務所は下院が来週に採決を行うと明らかにした。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレム

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中