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予防接種物資などのガザ搬入難航、イスラエルが拒否=ユニセフ

2025年11月12日(水)11時42分

 国連児童基金(ユニセフ)は11日、パレスチナ自治区ガザへの子どもの予防接種用注射器や粉ミルク用哺乳瓶などの必需品搬入をイスラエルが拒否していると明らかにした。ガザ中部ザワイダで10月21日撮影(2025年 ロイター/Mahmoud Issa)

Olivia Le Poidevin

[ジュネーブ 11日 ロイター] - 国連児童基金(ユニセフ)は11日、パレスチナ自治区ガザへの子どもの予防接種用注射器や粉ミルク用哺乳瓶などの必需品搬入をイスラエルが拒否していると明らかにした。

ユニセフは停戦下で大規模な子ども向け予防接種を実施しているが、160万本の注射器や、ワクチンの容器を保管する太陽光発電式冷蔵庫をガザに輸送する上で深刻な課題に直面していると説明。注射器は8月から通関手続きを待っていると訴えた。

ユニセフ広報担当のリカルド・ピレス氏は、「注射器と冷蔵庫はイスラエルに軍民両用と見なされており、通関手続きと検査の通過が非常に困難だが、緊急に必要だ」と述べた。

援助物資搬入を監視するイスラエル軍の援助調整機関COGATは、同国は注射器や冷蔵関連機器の搬入を阻止していないと主張。軍民両用物品については、パレスチナのイスラム組織ハマスが援助を軍備増強に利用しないよう特段の注意を払っているとし、必要な物資搬入については国際機関に代替案を提示していると釈明したが、詳細は明らかにしなかった。

さらにユニセフは、ガザへの人道支援は増加しているものの、93万8000本の調合済み粉ミルクや給水車の交換部品など、一部の重要物資はなお搬入を拒否されていると説明した。

ロイター
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