イラクで国会選挙、首相勢力が優勢か 米・イランとの関係焦点

　イラクで１１日、国会（定数３２９）選挙が行われ、開票作業が始まった。ナジャフの投票所で撮影(２０２５年　ロイター/Alaa al-Marjani)

[バグダッド １１日 ロイター] - イラクで１１日、国会（定数３２９）選挙が行われ、開票作業が始まった。今回の選挙は独裁者サダム・フセインを倒した２００３年の米国主導のイラク侵攻以来６回目となる。２期目を目指すスダニ首相の「復興開発連合」が最多議席を獲得するとみられているが、過半数には届かない見通し。

イスラム教シーア派とスンニ派、クルド人政党の間で、政権ポストの分配や首相選出を巡って選挙後の協議が数カ月続く可能性がある。

イラクの宗派による権力分担制度では、首相はシーア派、国会議長はスンニ派、大統領はクルド人となる。

選挙管理委員会によると、投票率は５５％を超えた。国民の不満や、数十万人の有権者を支持基盤の中核に据えているシーア派指導者サドル師派がボイコットしたことから、投票率は伸び悩むとみられていた。

次期政権は米国とイランの影響力の微妙なバランスをうまく保ち、イランに近く、国家よりも自らの指導者に対して責任を負う数十の武装集団を管理する必要がある。