ニュース速報
ワールド

トランプ氏「中国はイラン産石油購入可能」、制裁緩和を米高官否定

2025年06月25日(水)08時43分

トランプ米大統領は24日、中国はイランから石油を今後も購入することができるとする一方で、米国からも「大量に」購入することを期待しているとの考えを示した。18日撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

[24日 ロイター] - トランプ米大統領は24日、自身の交流サイト(SNS)に「中国はイランから石油を購入し続けることができる。願わくば、米国からも大量に購入してほしい」と投稿した。

イスラエルとイランの紛争終結に向けて「完全かつ全面的な停戦」が発効すると表明した後に行われた。

ホワイトハウス高官はロイターに対し、制裁の緩和を示したものではないと説明。トランプ大統領はイランが今のところホルムズ海峡を封鎖しようとしていないことに注目しているほか、「米国の制裁に反してイラン産石油を輸入するのではなく、われわれの石油を輸入するよう、中国や全ての国に呼びかけ続けている」という。

元米中央情報局(CIA)幹部で現在はラピダン・エナジー・グループの最高経営責任者(CEO)を務めるスコット・モデル氏は、今後予定されている米・イラン核協議に先立ち、トランプ氏が制裁を撤回することはないだろうと指摘した。

トランプ大統領は1月に始まった2期目の早い段階で、核開発計画や中東全域の過激派組織への資金提供を巡ってイランに最大限の圧力をかけると表明。

イラン産原油の購入を理由に、中国の独立系製油所や港湾ターミナル運営会社などに一連の制裁を科していた。中国は米国の「違法な一方的制裁の乱用」に長年反対してきた。

イラン産原油に関する制裁の実際の解除には、財務省や国務省、議会による措置が必要となるが、トランプ政権には既存の制裁を執行しないという選択肢もあり、そうなれば世界市場への原油流入が増加する可能性がある。

中国などによるイラン産原油の大量購入は、世界最大の原油輸出国であり米国の同盟国であるサウジアラビアを動揺させる可能性がある。

ワシントンの中国大使館はコメント要請に直ちには応じなかった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ルラ氏「世界は皇帝望まず」、トランプ氏の対BRIC

ワールド

日本と韓国に25%の関税、トランプ米大統領が貿易相

ワールド

トランプ氏、相互関税発動期限8月1日に延期 大統領

ビジネス

米国株式市場=関税懸念で急反落、ダウ422ドル安 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 2
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 5
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 6
    米テキサス州洪水「大規模災害宣言」...被害の陰に「…
  • 7
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 8
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 9
    ギネスが大流行? エールとラガーの格差って? 知…
  • 10
    新党「アメリカ党」結成を発表したマスクは、トラン…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 3
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸せ映像に「それどころじゃない光景」が映り込んでしまう
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 6
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 7
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 10
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中