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豪住宅価格、11月も下げ続く 下落ペースは減速
12月1日、不動産コンサルティング会社コアロジックが公表した11月の豪住宅価格は前月比1.0%下落した。写真は2017年5月、シドニー・ムーアバンクで撮影(2022年 ロイター/Jason Reed)
[シドニー 1日 ロイター] - 不動産コンサルティング会社コアロジックが1日公表した11月の豪住宅価格は前月比1.0%下落した。下落は7カ月連続。ただ、10月の1.2%より小幅な下落だった。
前年同月比では3.2%下げ、2021年終盤に記録した過去最高の21%上昇と対象的となった。
下落ペースは減速し始めているものの、家計資産が目減りし、今後の消費者信頼感と消費を圧迫する可能性がある。
シドニーは前月比1.3%、前年比では10.6%それぞれ下落と、全体の下げを主導。メルボルンはそれぞれ0.8%と7.0%下げた。主要都市全体では1.1%下落。新型コロナウイルス感染拡大を背景にした生活スタイルの変化で上昇していた地方の住宅価格は0.9%下落と2カ月連続で下げ、長期の上昇基調が終了した。
コアロジックのリサーチディレクター、ティム・ローレス氏は、「高金利環境での住宅購入を巡る当初の不透明感が消えつつある可能性があると同時に、広告物件の在庫水準が引き続き低いことが価格下落幅が縮小する要因になっているようだ」と指摘。
「しかし、金利は依然上昇しており、家計収支は一段と逼迫しているため、住宅リスクはなお下方向と言えるだろう」と述べた。
さらに、来年は金利が記録的低水準に固定されているローンが期限を迎え始めることから、住宅市場の活動水準と安定性が試されるとの見通しを示した。