ニュース速報

ワールド

韓国大統領の訪中、関係修復へ北朝鮮問題など協議へ

2017年12月12日(火)13時23分

 12月12日、今週13─16日に予定されている韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領(写真)の中国訪問では、米軍の新型迎撃ミサイルTHAAD(サード)の韓国配備を巡り悪化した両国関係の修復を目指す中、北朝鮮の核開発抑止が最優先議題になる見通しだ。写真は11月マニラでの代表撮影(2017年/ロイター)

[ソウル/北京 12日 ロイター] - 今週13─16日に予定されている韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の中国訪問では、米軍の新型迎撃ミサイルTHAAD(サード)の韓国配備を巡り悪化した両国関係の修復を目指す中、北朝鮮の核開発抑止が最優先議題になる見通しだ。

両国は北朝鮮に核開発を断念させるという目標では一致しているものの、その目標達成の手段を巡っては意見が対立している。

中国は特にTHAADの韓国配備について、中国を監視することが可能で北朝鮮との緊張緩和につながらないとして強く反発している。

文大統領は習近平中国国家主席との14日の会談で、中国とあらゆる分野での協力や交流を正常化させるという10月下旬の同国との合意内容を改めて確認する見通し。

中国は依然としてTHAAD配備には反対しているものの、韓国の決定に理解も示している。

文大統領は11日夜に放送された中国国営テレビのインタビューで、北朝鮮の脅威が高まっており、THAAD配備は不可避だとした上で、中国に対して使用されることはないと強調した。

文大統領は「韓国はTHAADシステムが中国の安全保障を脅かさないよう極めて慎重に行動する。韓国はこれに関して米国から幾度も約束を取り付けている」と語った。

さらに中国と韓国が北朝鮮を交渉のテーブルにつかせるため協力すれば、「良い結果」が得られる可能性があるとも述べた。

文氏は今年5月の大統領就任以降初めてとなる今回の中国訪問で、二国間の経済関係を再び軌道に乗せる見通し。韓国メディアによると、過去最高となる220社以上の企業の関係者が同行する。

大統領はまた、習氏の側近である重慶市の陳敏爾・共産党委員会書記とも会談する。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシアのLNG輸出、今後4年の停滞想定 経済省の悲

ワールド

ブラジル資源大手バーレ、第1四半期純利益9%減 予

ビジネス

韓国LGエナジー、第1四半期は前年比75%営業減益

ワールド

米、ウクライナに長距離ミサイル供与 既に実戦使用
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 9

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中