ニュース速報

ワールド

トランプ氏、富裕層増税の可能性に言及 民主党との話し合い強化

2017年09月14日(木)11時30分

 9月13日、トランプ米大統領(写真)は、税制改革において富裕層に対する税率を引き上げる可能性があるとの見方を示した。2016年10月撮影(2017年 ロイター/Carlo Allegri)

[ワシントン 13日 ロイター] - トランプ米大統領は13日、税制改革において富裕層に対する税率を引き上げる可能性があるとの見方を示した。富裕層の減税に反対している民主党に働きかける。

ホワイトハウスと共和党率いる議会は詳細な税制改革案を提示していないが、ライアン下院議長によると、税制改革案の概要は9月25日からの週に公表する予定で、議会の租税策定委員会がその後の数週間以内に詳細な法案を策定するという。

民主党は、税制改革の恩恵が主に富裕層向けになっているとして共和党を批判。トランプ氏は税制改革によって富裕層が恩恵を受けることはないとし、改革案は中流階級の減税幅が最も大きくなるよう調整していると指摘。富裕層の税率について「引き上げる必要があれば、引き上げる」と話した。

トランプ氏は12日夜と13日午後に超党派の議員グループとの会合を実施。その後、13日夜には民主党のペロシ下院院内総務とシューマー上院院内総務と税制改革を焦点とした立法議案について議論する。

トランプ氏は超党派の会合後、記者団に対し「国民のために一致団結できるはずだ」と述べた。

ライアン氏によると、現在取り組まれている税制改革の概要には米下院歳入委員会、米上院財政委員会、トランプ政権の総意が反映される見込みという。

米下院歳入委員会のケビン・ブラディ委員長は、富裕層増税の可能性を指摘したトランプ氏のコメントに関する問いに対し、「私の目標はあらゆる米国民の税金を可能な限り減らし、彼らの実入りの継続的な増加を支援することだ」と述べた。

12日のトランプ氏との会合に出席した上院議員の1人、民主党のマンチン議員はCBSニュースで、トランプ氏が富裕層の減税を計画しておらず、超党派合意の必要性を強く感じていたと明かした。

税務の専門家からは、トランプ氏が金利控除の対象となる住宅ローンの上限を100万ドルから50万ドルに引き下げることで高所得者層の税率を実質的に引き上げる可能性があるとの見方が出ている。また別の方法として、米金融業界のファンドマネジャーが所得税を低くすることができる抜け穴をふさぐ可能性も指摘されている。

さらに州税や地方税における控除の撤廃が提案される可能性があり、中流階級に対する減税の財源に使われるかもしれないという。上院ではキャピタルゲインや配当収入に対する増税も検討されている。

しかし、トランプ氏が高額所得者の減税についても提案しているため、最終的に高額所得者の納税額が増えるかどうかはわからないとアナリストはみている。

タックス・ポリシー・センター(ワシントン)のシニアフェロー、スティーブン・ローゼンタール氏は、トランプ氏は投資収入に対する税率を引き上げる可能性は低いと指摘。代わりに大富豪の投資家に大きな恩恵をもたらしている抜け穴をふさぐだろうとの見方を示した。もっともこれらの投資家は別の節税策を見つけ出すかもしれないとし、「象徴的だが効果のない措置」と述べた。

*内容を追加しました。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

ニュース速報

ワールド

第3四半期のタイGDP、前期比+1.0% 予想上回

ワールド

NAFTA再交渉、加・メキシコは自動車で対案提示せ

ビジネス

正午のドルは112円付近、独連立協議決裂でユーロ/

ビジネス

トランプ大統領、オバアケアの一部撤廃にこだわらず=

MAGAZINE

特集:ビットコイン 可能性と危険性

2017-11・21号(11/14発売)

高騰を続け、今や1000種類以上に増えた仮想通貨 未来を変え得る新技術のリスクとメリットを真剣に考える

グローバル人材を目指す

人気ランキング

  • 1

    北朝鮮「亡命兵士」の腸が寄生虫だらけになった理由

  • 2

    北朝鮮「亡命兵士」の命を脅かす寄生虫の恐怖

  • 3

    北朝鮮「兵士亡命」が戦争の引き金を引く可能性

  • 4

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 5

    20年以内に、人々の主要なタンパク源は昆虫になる──…

  • 6

    サンフランシスコ「従軍慰安婦像」への大阪市対応は…

  • 7

    「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない…

  • 8

    制作に200億投資、爆走アベマTVは「稼げるメディア」…

  • 9

    女性が怯えて生きるインドのおぞましい現実

  • 10

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 1

    北朝鮮「亡命兵士」の腸が寄生虫だらけになった理由

  • 2

    北朝鮮「兵士亡命」が戦争の引き金を引く可能性

  • 3

    北朝鮮「亡命兵士」の命を脅かす寄生虫の恐怖

  • 4

    「セックスしている子もいるけど私はしたくない」 …

  • 5

    サンフランシスコ「従軍慰安婦像」への大阪市対応は…

  • 6

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 7

    飛び級を許さない日本の悪しき年齢主義

  • 8

    日中首脳会談、習近平はなぜ笑顔だったのか

  • 9

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 10

    体臭とセックスアピールの意外な関係

  • 1

    北朝鮮「亡命兵士」の腸が寄生虫だらけになった理由

  • 2

    北朝鮮の電磁パルス攻撃で「アメリカ国民90%死亡」――専門家が警告

  • 3

    北朝鮮「兵士亡命」が戦争の引き金を引く可能性

  • 4

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 5

    北朝鮮「亡命兵士」の命を脅かす寄生虫の恐怖

  • 6

    人はロボットともセックスしたい──報告書

  • 7

    北朝鮮経済の「心臓」を病んだ金正恩─電力不足で節約…

  • 8

    生理の血は青くない──業界のタブーを破った英CMの過…

  • 9

    国民審査を受ける裁判官はどんな人物か(判断材料ま…

  • 10

    トランプは宣戦布告もせず北朝鮮を攻撃しかねない

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

全く新しい政治塾開講。あなたも、政治しちゃおう。
日本再発見 シーズン2
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版 特別編集

最新版 アルツハイマー入門

絶賛発売中!