ニュース速報

ワールド

トランプ氏、「テロの歴史」ある国からの移民受け入れ停止を提案

2016年06月14日(火)08時07分

 6月13日、米大統領選で共和党の候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏は、フロリダ州で起きた銃乱射事件を受け、大統領に選出された場合には「テロの歴史がある」国からの移民の受け入れを停止する方針を示した。写真は米ニューハンプシャー州マンチェスターで撮影(2016年 ロイター/Brian Snyder)

[ワシントン/マンチェスター(米ニューハンプシャー州) 13日 ロイター] - 米大統領選で共和党の候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏は13日、フロリダ州オーランドのナイトクラブで12日未明に起きた銃乱射事件を受け、大統領に選出された場合には「テロの歴史がある」国からの移民の受け入れを停止する方針を示した。

この事件では、容疑者の男を含めた50人が死亡、53人が負傷した。男は犯行前、警察への電話で過激派組織「イスラム国」(IS)への忠誠を誓っていた。

トランプ氏は13日、ニューハンプシャー州で演説し、大統領に選ばれた場合にはその権限で移民管理を向上させると表明。乱射事件の容疑者の両親がアフガニスタン出身であることに触れ、「米国民を守るために大統領の権限を行使する。われわれがこうした脅威の終わらせ方を完全に理解するまでは、米国や欧州、他の同盟国に対してテロを行った歴史のある国・地域からの移民の受け入れを停止する」と語った。

民主党の大統領候補となる見通しのヒラリー・クリントン前国務長官に対しては、シリア内戦を逃れた難民の受け入れを支持する理由を説明するよう要求。「イスラム過激派は女性、同性愛者、米国民を嫌っている」と述べ、米国にいる女性、同性愛者、ユダヤ教徒、キリスト教徒を守る上で自身の政策の方が勝ると主張した。

クリーブランドで演説したクリントン氏は事件を受け、トランプ氏とは対照的に、イスラム教徒の米国人を敵視しないよう呼び掛けた。

その上で、国内外における暴力の脅威への対応として、ISの宣伝のインターネットからの削除、IS支配地域への空爆の強化、同盟国との協力強化を提案した。

また、銃規制の強化も求め、「テロリストに攻撃に必要な道具を入手させないことが重要だ。オーランドや(カリフォルニア州)サンバーナーディーノの事件で使われた攻撃用武器については特に規制すべきだ」と語った。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中