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第4四半期の韓国GDPは前期比+0.6%に鈍化、建設投資落ち込む
1月26日、韓国銀行が発表した2015年第4・四半期のGDP速報値は、季節調整済みの前期比0.6%増、前年同期比3.0%増だった。写真はソウルで2013年12月撮影(2016年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 26日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)が発表した2015年第4・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、季節調整済みの前期比0.6%増、前年同期比3.0%増だった。
前期比伸び率は、建設投資の落ち込みで、第3・四半期(1.3%)から大幅に鈍化し、ロイターがまとめた市場予想(0.7%)もわずかながら下回った。
前年比伸び率は、第3・四半期(2.7%)から加速し、市場予想と一致した。14年第3・四半期以来の高水準。
建設投資は前期比6.1%減少。過去1年で最大の減少率を記録した。建設事業の減少や政府支出の低迷、不動産取引の鈍化に圧迫された。
一方、サービスと耐久財の需要を背景に、民間消費は季節調整済みで1.5%増加し、伸び率は前期の1.2%から加速、2009年第4・四半期以来6年ぶりの高水準となった。
ただ民間消費の大幅な伸びは、主に昨年終盤に政府が小売各社に全国的な値下げ販売を促したことが要因で、その効果はすぐに薄れると一部のアナリストは指摘する。
ハナ・フィナンシャル・インベストメントのエコノミストは「昨年終盤に見られた消費の伸びが今年も続くかどうかは疑わしい。一方、建設投資の弱さは2016年も続いているとみられる」と語った。
2015年の成長率は2.6%となり、14年の3.3%を下回り、2012年以来の低水準を記録した。輸出と農業の弱さが主な足かせとなった。
柳一鎬(ユ・イルホ)企画財政相は26日、景気支援に向け、16年第1・四半期に財政支出を前倒しで行う必要性を強調した。
家計債務の増加やインフレ率が上昇しにくい状況を踏まえると、韓国銀行(中央銀行)が景気押し上げに向け利用できるツールはほとんどない。
*写真とカテゴリーを追加して再送します。