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ホンダが通期純利益予想を維持、4─12月期は42%減 四輪は赤字

2026年02月10日(火)19時40分

 2月10日、ホンダは、2026年3月期の連結業績予想(国際会計基準)について、営業利益5500億円、純利益3000億円とする前回見通しを据え置いた。写真はホンダのロゴ。2019年3月、ジュネーブで撮影(2026年 ロイター/Pierre Albouy)

Maki Shiraki

[東京 10日 ロ‍イター] - ホンダが10日発表した2025年4─12月期連結決‌算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比42.2%減の4654億円だった。米関税や電気自動車(EV)関連費用が響き、四輪事業は赤字だった。26年3月期通期の純利益予想は3000億円のま‌ま据え置いた。IBESがまとめたアナリス​ト18人の予想平均値4978億円を下回った。

通期見通しは営業利益も5500億円のまま維持した。値下げ原資として販売店に支払う奨励金などが想定より膨らむ一方、為替の円安が前回見通しから650億円押し上げる。

通期の前提為替レートは1ドル=148円と従来の145円から円安方向へ見直した。円安により、通‌期の売上収益(売上高に相当)も前回見通しの20兆7000億円から21兆1000億円に上方修正した。通期の四輪販売計画は334万台と前回見通しから変更はない。

前年に対しては、半導体不足の影響などが営業利益を1620億円圧迫するが、価格改定などで2300億円押し上げる見込み。米関税の影響額は通年で期初想定の4500億円から3100億円に減る見込み。

25年4─12月期の四輪事業は1664億円の営業赤字(前年同期は4026億円の黒字)だった。関税の影響で2898億円、EV関連の一過性費用2671億円押し下げた。四輪販売は中国での低迷などで前年同期比9%減の256万1000台だった。

貝原典也副社長は会見で「EVの一過性費用や関税の影響を除けば、​着実に収益を上げられる体質を維持している」と指摘。⁠環境変化に柔軟に対応できる事業体質の構築を課題に挙げ、新興自動車メーカーを「‍凌駕する商品性とコスト競争力を実現することが必要だ」と述べた。

貝原氏は、中長期的戦略を抜本的に見直して来期中に公表することも明らかにした。北米でのEV関連損失を今期中に清算する見込みで、中国では四輪の投入時期などこれまでの計画をいったん白紙に戻し、コストを抑え‍るため、現地サプライヤーなどを活用する。

中国資本のオランダ半導体メー‍カー、ネ‌クスペリアの製品供給不足による四輪生産減少の通期での‍影響額は前回見通しの1500億円を据え置いた。昨秋にメキシコ、米国やカナダで生産調整を強いられ、中国では昨年末から約3週間、日本でも年始に生産を停止した。貝原氏によると、日本と中国での減産は今期中に挽回できるとみており、「事業的な影響は非常に限定的」として大きく反映はしていないという。

中⁠国が輸出を規制しているレアアース(希土類)については、現状大きな影響は出ていないものの先行きは不透明という。貝原氏は、輸出許⁠可申請を進めれば調達できている状態だが、「‍時折時間がかかっており、決して安定した状況ではない」と話した。半導体とともに在庫確保や複数社からの調達、レアアースを使わない技術の開発も進めているという。

統合協議​を昨年白紙にした日産自動車との関係について、貝原氏は「企業統合の話は現状は全くしていない」と説明。北米での車両相互補完、ソフトウエア共有化のほか、「バッテリーなど共通化できれば開発費・コスト削減ができる」という議論は継続していると述べた。

ロイター
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