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ネクスペリア問題、顧客が応急策検討 欧州・中国事業の対立迂回へ

2025年11月14日(金)08時35分

写真はネクスペリア社の生産ラインの様子。2024年6月、ドイツのハンブルクで撮影。REUTERS/Fabian Bimmer

Toby Sterling

[アムステルダム 13日 ロイター] - オランダに本社を置く中国資本の半導体メーカー、ネクスペリアの顧客は、同社の欧州事業と中国工場間の対立を迂回する対応策について協議していると、同社に近い関係者2人が明らかにした。

恒久的な解決策ではなく、小規模顧客には非現実的な措置だが、自動車市場への影響を幾分軽減できる応急策になるという。

オランダ政府が技術移転の懸念からネクスペリアを管理下に置いたことを受け、同社の欧州事業と中国工場の間で対立が生じ、世界の自動車市場にとって重要な半導体の供給が滞っている。

ネクスペリアは欧州でウエハーを製造し、中国・東莞の工場に送ってパッケージングを行っているが、今回の対立を受けて欧州側は中国へのウエハー出荷を停止している。

関係筋によると、一部の顧客はネクスペリアのハンブルク工場からシリコンウエハーを直接購入し、それを別途中国に輸送した上で、最終的なパッケージングを東莞工場に委託するため、ネクスペリア欧州と協力しているという。

どの顧客がこの対応策を協議中、あるいは既に実行しているかは確認できていない。

ネクスペリアの広報は具体的な計画についてコメントを控えつつ、あらゆる方法で顧客支援に取り組んでいると述べた。ネクスペリアの中国親会社、聞泰科技(ウィングテック)の広報はコメントを控えた。

ロイター
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