ニュース速報
ビジネス

中国新規銀行融資、5月予想下回る 貿易摩擦が重荷

2025年06月13日(金)20時07分

中国の5月の新規融資は予想を下回った。金利引き下げや米国との「貿易休戦」にもかかわらず、企業や消費者は借り入れに慎重で、9カ月ぶりの低水準だった4月から期待したほど回復しなかった。上海の金融地区で2022年撮影(2025年 ロイター/Aly Song/File Photo)

[北京 13日 ロイター] - 中国の5月の新規融資は予想を下回った。金利引き下げや米国との「貿易休戦」にもかかわらず、企業や消費者は借り入れに慎重で、9カ月ぶりの低水準だった4月から期待したほど回復しなかった。

5月の新規融資は、中国人民銀行(中央銀行)が13日に発表したデータに基づくロイターの計算で6200億元(863億4000万ドル)。4月の2800億元から増加したが、アナリスト予想(8500億元)には届かず、前年同月(9500億元)を下回った。

キャピタル・エコノミクスは、政策金利が小幅引き下げられたものの、デフレで実質借り入れ金利が上昇しており、今後数カ月、民間信用需要の回復はあまり期待できないと述べた。

人民銀行は単月の統計は公表していない。1─5月の新規融資は10兆6800億元。前年同期は11兆1400億元だった。

住宅ローンを中心とする家計向け融資は540億元増加で4月の5216億元減からプラスに転じたが、法人向け融資は5300億元で前月の6100億元から減少した。

5月の融資残高は前年比7.1%増で、4月(7.2%増)を下回り過去最低を更新した。アナリスト予想は7.2%増だった。

マネーサプライM2の前年比伸び率は7.9%。アナリスト予想(8.1%)と4月(8.0%)を下回った。

M1の前年比伸び率は2.3%で4月(1.5%)を上回った。

広義の与信・流動性を示す社会融資総量残高は前年比8.7%増で4月から横ばい。景気支援を目的とした国債発行の拡大が寄与した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ビットコイン、初の12万ドル突破 「どこで止まるか

ビジネス

FSB、気候変動リスク対応の中期計画発表 新政策は

ワールド

米国、ウクライナへの武器・弾薬供与を継続=ロシア大

ビジネス

ドイツ輸出企業、市場シェア大幅減 競争力低下と連銀
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 2
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 3
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別「年収ランキング」を発表
  • 4
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 7
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 5
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中