ニュース速報

ビジネス

トヨタ、国内で新たに26万人の漏洩可能性 海外では氏名や住所も 

2023年05月31日(水)17時43分

 5月31日、トヨタ自動車は、子会社トヨタコネクティッド(TC)に管理を委託していた国内の顧客情報で、新たに約26万人分の車関連情報データがインターネット上で公開状態になっていたと発表した。写真はトヨタのロゴ。2017年2月、都内で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 31日 ロイター] - トヨタ自動車は31日、子会社トヨタコネクティッド(TC)に管理を委託していた国内の顧客情報で、新たに約26万人分の車関連情報データがインターネット上で公開状態になっていたと発表した。アジアやオセアニアといった海外でも住所、氏名などの個人情報が外部からアクセス可能となっていたことも公表した。海外での対象人数は明らかにしていない。トヨタによると、現時点で情報の悪用は確認されていない。

トヨタは5月12日、TCが管理する顧客約215万人分の車両位置情報や車載端末の識別番号などのデータについて、クラウド環境の誤設定により10年近くインターネット上で公開状態になっていたと発表。この事案を受け、さらに幅広く調査を実施したところ、今回の問題が発覚したという。

国内の顧客情報で公開状態になっていたのは、車載端末のID、地図を更新する際のデータやデータの作成年月。高級車ブランド「レクサス」の「LS」や「GS」など計10車種を2007年から15年の間に購入した顧客で、15年から22年の間に地図を更新した顧客データが公開されていた。同社によれば、外部からアクセスされた場合でも、こうしたデータで個人を特定したり車両にアクセスし、何らかの影響を与えたりはできないとしている。

トヨタは、情報が漏洩した可能性のある顧客のメールアドレスに個別に謝罪を送るほか、問い合わせに答えるため専用のコールセンターを設置するとしている。

海外で外部からアクセスできる状態にあったのは、住所、氏名のほか、電話番号、メールアドレス、車両登録番号など。海外販売店向けのシステム調査のためにTCがクラウド環境で管理していたファイルの一部が、16年10月から今年5月まで公開状態になっていた。トヨタの広報は現在、各国の法令に基づいてこの問題を調査していると話している。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ソフトバンク、9月30日時点の株主に1対10の株式

ビジネス

ドイツ銀、第1四半期は予想上回る10%増益 投資銀

ビジネス

日産とマツダ、中国向け新モデル公開 巻き返しへ

ビジネス

トヨタ、中国でテンセントと提携 若者にアピール
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中