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中国の不動産債券、支援策で回復の兆し 海外投資家は様子見
中国の不動産開発会社の債券は、政府による支援策を受けて一時的に回復の兆しを見せているが、外国人などの長期投資家はより明確な回復の兆しが見えるまで距離を置く構えのようだ。写真は上海の建設現場で10月撮影(2022年 ロイター/Aly Song)
[香港 7日 ロイター] - 中国の不動産開発会社の債券は、政府による支援策を受けて一時的に回復の兆しを見せているが、外国人などの長期投資家はより明確な回復の兆しが見えるまで距離を置く構えのようだ。
中国人民銀行(中央銀行)と銀行規制当局による支援策に後押しされ、パワーロング・リアル・エステート・ホールディングス(宝龍地産控股やカントリー・ガーデン・ホールディングス(碧桂園控股有限公司)などのドル建てハイイールド債は、11月下旬以降上昇した。
ただ、こうした上昇は、発行体が増資計画を発表した一部の債券に限られた動きであり、外国人投資家はなお様子見を続けている。
CSOPアセット・マネジメントのアジア債券ポートフォリオマネージャー、アレッサンドロ・ズー氏は「中国の不動産債券の発行体が、かつてのような持続的な資金流入を集めるのは依然として困難」と指摘。「グローバルな資産運用会社から大きな資金配分を受けるには、ファンダメンタルデータが十分でない」とした。
モーニングスターのデータによると、外貨建て中国債券ファンドは2021年に資金が流出した後、今年1─11月はわずか2006万ドルの流入にとどまっている。