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米国株式市場=下落、FRBの利上げ巡る懸念が再燃
米国株式市場は下落して取引を終えた。11月15日、ニューヨークで撮影(2022年 ロイター/Brendan McDermid)
[5日 ロイター] - 米国株式市場は下落して取引を終えた。サービス部門の指標が市場予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)の利上げが長期化するのではないかという懸念が再燃した。また、中国で生産を削減するとの報道を受け、電気自動車(EV)大手テスラが売られた。
関係筋によると、テスラは上海工場の12月の「モデルY」生産を前月比で20%以上削減する。
テスラ株は6.4%下落。テクノロジー株が中心のナスダック総合を押し下げ、同指数は2営業日続落した。
米供給管理協会(ISM)が5日発表した11月の非製造業総合指数(NMI)は56.5と、予想外に上昇。内訳の雇用も改善し、来年に景気後退が懸念される中でも米経済の基調的な勢いを示した。
前週発表された11月の雇用統計も予想を上回っており、ISMのデータは主要株価3指数を圧迫。インフレ鈍化の兆しを受けて広がっていた米利上げペース減速への期待を後退させた。
ドルーリー・キャピタルのバーナード・ドルーリー最高経営責任者(CEO)はパウエルFRB議長が先週、利上げペースを減速させる時期が来たと発言したことに言及し、「きょうの取引は2日に発表された雇用統計に若干反応したとみられる。雇用統計は経済がそれほど減速していないことを示し、パウエル氏のメッセージに反する内容となったからだ」と指摘。市場でインフレ警戒ムードが再燃したと話した。
S&P総合500種の主要セクターではエネルギーが2.9%安と下げがきつかった。気象予測やプラント再稼働の遅延で見通しが悪化し、米天然ガス先物が10%超下落したことに圧迫された。
米天然ガス生産大手EQTは7.2%下落し、エネルギー指数を押し下げた。
金融株も2.5%安と下げが目立った。金融機関は通常、金利上昇によって利益が押し上げられるが、景気減速の中で不良債権や融資の伸び鈍化が懸念された。
アパレル・フットウエアメーカーのVFコープは11.2%下げ、2020年3月以来の大幅安となった。スティーブ・レンドルCEOの突然の退任を発表したほか、消費者需要が予想よりも弱いとして通期の売上高・利益見通しを下方修正した。
米取引所の合算出来高は107億8000万株。直近20営業日の平均は110億4000万株だった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 33947.10 -482.78 -1.40 34335.73 34335.73 33846.81
前営業日終値 34429.88
ナスダック総合 11239.94 -221.56 -1.93 11380.99 11425.51 11193.03
前営業日終値 11461.50
S&P総合500種 3998.84 -72.86 -1.79 4052.02 4052.45 3984.49
前営業日終値 4071.70
ダウ輸送株20種 14048.18 -472.78 -3.26
ダウ公共株15種 970.23 -5.56 -0.57
フィラデルフィア半導体 2738.05 -33.19 -1.20
VIX指数 20.75 +1.69 +8.87
S&P一般消費財 1096.92 -33.37 -2.95
S&P素材 515.03 -10.25 -1.95
S&P工業 848.65 -14.72 -1.70
S&P主要消費財 794.23 -9.66 -1.20
S&P金融 580.68 -14.88 -2.50
S&P不動産 239.84 -4.19 -1.72
S&Pエネルギー 667.01 -20.19 -2.94
S&Pヘルスケア 1610.11 -16.07 -0.99
S&P通信サービス 170.94 -2.61 -1.50
S&P情報技術 2321.54 -39.08 -1.66
S&P公益事業 356.75 -2.14 -0.60
NYSE出来高 9.58億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 27680 - 160 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 27685 - 155 大阪比