ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、堅調な雇用統計を想定

2022年10月07日(金)06時13分

ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。市場参加者は7日発表の米雇用統計が堅調な内容となり、連邦準備理事会(FRB)が当面積極的な金融引き締めを継続することを見込んでいる。(2022年 ロイター/Rick Wilking)

[ニューヨーク 6日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。市場参加者は7日発表の米雇用統計が堅調な内容となり、連邦準備理事会(FRB)が当面積極的な金融引き締めを継続することを見込んでいる。

主要通貨に対するドル指数は1%超上昇し、112.22。年初からは約17%上昇している。

コンベラのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は、「株安や景気後退懸念が欧州の通貨を揺るがす中、ドルは再び勢いを増している」と指摘。「ドルの上昇は、雇用統計がFRBのタカ派路線を支える内容になるという市場の見方を反映している」と述べた。

9月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が25万人増となることが予想されている。

シカゴ地区連銀のエバンス総裁は6日、FRBには一段の利上げ余地があるとし、現行で3.00─3.25%の政策金利は2023年春までに4.5─4.75%に向かうだろうと述べた。

OANDAのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は市場の動きについて「雇用統計という嵐の前の静けさ」とし、「FRBはインフレ抑制に向けた取り組みを終了しておらず、積極的な利上げを堅持している」と述べた。

ユーロ/ドルは0.9%安の0.9794ドル。

欧州中央銀行(ECB)が公表した9月7─8日の理事会の議事要旨で、高インフレが定着するとの懸念が高まる中、経済成長鈍化を代償にしても積極的に金融政策を引き締める必要があるとの見解が示されていたことが分かった。

また、ドイツ政府が23年の経済成長率予測(暫定値)が前年比0.4%減となり、景気後退に陥るとの見通しをまとめたことが分かった。

ポンド/ドルは1.5%安の1.1151ドル。

ドル/円は0.3%高の145.05円。一時145.135円と、日本当局が円買い介入に踏み切った9月22日に付けた24年ぶりの高値である145.90円に迫った。

ドルは対スイスフランでも0.8%高の0.9906フラン。

豪ドルは1.12%安の0.6412米ドル。 オーストラリア準備銀行(中央銀行)による予想外の利上げペース鈍化が引き続き圧迫材料となっている。

ドル/円 NY終値 145.12/145.15

始値 144.73

高値 145.14

安値 144.62

ユーロ/ドル NY終値 0.9788/0.9792

始値 0.9886

高値 0.9892

安値 0.9789

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中独首脳会談、習氏「戦略的観点で関係発展を」 相互

ビジネス

ユーロ圏貿易黒字、2月は前月の2倍に拡大 輸出が回

ビジネス

UBS、主要2部門の四半期純金利収入見通し引き上げ

ビジネス

英賃金上昇率の鈍化続く、12─2月は前年比6.0%
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 2

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無能の専門家」の面々

  • 3

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 4

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 5

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 6

    韓国の春に思うこと、セウォル号事故から10年

  • 7

    キャサリン妃は最高のお手本...すでに「完璧なカーテ…

  • 8

    中国もトルコもUAEも......米経済制裁の効果で世界が…

  • 9

    中国の「過剰生産」よりも「貯蓄志向」のほうが問題.…

  • 10

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入、強烈な爆発で「木端微塵」に...ウクライナが映像公開

  • 4

    NewJeans、ILLIT、LE SSERAFIM...... K-POPガールズグ…

  • 5

    ドイツ空軍ユーロファイター、緊迫のバルト海でロシ…

  • 6

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 7

    ロシアの隣りの強権国家までがロシア離れ、「ウクラ…

  • 8

    金価格、今年2倍超に高騰か──スイスの著名ストラテジ…

  • 9

    ドネツク州でロシアが過去最大の「戦車攻撃」を実施…

  • 10

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中